本日は2025年月1月16日(日)です。本日は愛知県豊川市御津の御津生涯学習センターにて八卦掌の練習を行いました。
2025年2月16日の練習内容

本本日の練習内容を紹介します。本日の練習内容は以下の通りです。
首のストレッチ
本日は練習は畳の座敷で行いました。本日も体の中の勁の通りをよくするため、まずは首のストレッチを座って行いました。
拉筋等
本日は畳のお部屋を借りていただけたのでこの環境を活用し、座って拉筋をたくさんやることにしました。まずは足の裏と足の裏をくっつけて股に近づけつつ膝をできるだけ低いところまで押すストレッチです。
そのあと、足の裏の湧泉穴という穴位を押したり足の裏をもみました。足の裏にはたくさんの穴位があるといわれています。中国武術は靴を履いて行う運動ですが足の指に力を入れるため足の裏がとても疲れます。足の裏をマッサージをすれば体全体も不思議とほぐれます。
片足を伸ばし、片足づつ拉筋をしたり、ウェストの可動域を広げるストレッチを行ったり、肩を押し込んだり、開脚を行ったり、座って行うストレッチをたくさん紹介ました。
地支八卦 開
本日は復習として地支八卦第一段の開を練習しました。
開はまず前手を前に出し、タッチする程度に抑えつつ体を後ろに撤退させ、そのあと一歩進みつつ後手を前に差し込んで肘より先をひっくり返し、両手を開いて下に押しやった後、奏步という歩法で前進しながら両手の立掌を打ち出す動作です。
沈肩墜肘の沈肩について
開を練習する過程でぶつかった壁が沈肩墜肘という概念の中の沈肩についてです。沈肩とはそのとおり肩を沈めること、つまり降ろすこと、いからせないことです。
腕を自然に垂らす、という表現に近いと思います。撫で肩になった状態です。力を入れて脇を締めて肩甲骨を強制的に下におろさせるようなものではなく、自重で肩や腕がだらりと降りる様です。
開の動作でも腕をひっくり返す動作があります。この過程で肩が翻ようになってはだめで、基本的に肩は常に自然に降りているものであることを解説しました。肩に大きなへこみができる程度に肩を伸ばし、腕を長く使う、それが沈肩墜肘の概念です。
沈肩墜肘は目標としてそれができるように練習していくものではなく、初級、基礎レベルでできるようになっておくべき基本概念の一つです。上等な原則はもっとたくさんあります。
沈肩墜肘という言葉は聞いたことがある方も多いですが「ちんけんついちゅう」と発声し、頭の中でその意味が消化できていないのはよろしくありません。ChenjianとZhuizhouが一套でできるようにしてください。
沈肩墜肘は八卦掌だけでなく山東武術だけでなく、黄河流域全体の武術に普遍的に存在する概念です。太極拳、少林拳、形意拳、皆求める基本的な要素です。
伸肩法
沈肩墜肘を具体的に練る方法の一つとして伸肘法を練習しました。これは私が台北市で学んだ五行通背拳の基本功の一つです。今回は跨の部分の解説は適当に割愛し、肩や上腕、背中の動きや姿勢について重点的に解説を行いました。
ポイントは手をできるだけ遠くまで伸ばすことと鼻と手とつま先の方向を一致させることです。手が前に向かって伸びていくのに顔が横を向く、顔を横に向けたり、あさっての方向をみながら動作を行うのは高等テクニックです。
まずは「眼到手到、意到手到」という基本をマスターしていくことに主眼を置きました。手は自身が焦点を合わせるところ、意念を置いているところに吸い込まれるように進むものです。
たとえ話になりますが、野球でも目で狙いを定めたところにボールは飛んでいくものですし、弓術でも矢は目で狙いを定めた場所に向かうものです。
今後機会があれば、視線を故意にずらして打つという戦略的なものを紹介します。
本手 開
本手は地支八卦の動作に歩法を加え、上手(打つ側)と下手(捌く側)の役割を追加した対練形式のものです。これを活用し地支八卦の動作の整合性を養い、タイミングや力道、打点などを学ぶものです。
地支八卦は打つ側のみ練習しますが、地支八卦は打つ側、捌く側双方の動作を練習することになります。地支八卦と同じく64種類あります。
柔身連環八卦掌の最大の特徴は地支八卦と本手です。直線的な動作で技撃を練ります。本日は初めての練習でしたので全体の動作を流してみました。次回は復習を兼ねながら今回よりもやや負荷を強めた状態で行う予定です。
地支八卦 削
削は地支八卦第二段の4個目の動作です。
前手を斜め上に穿した後、後ろ足を前に進めつつ後手を上から掌で打ち下ろし、そのあと打ち下ろした手を上にあげつつ、同時に立て掌を打ち出す動作です。
削という字の如く、削り下すような動作になります一般的な北派の用語でいうと劈掌という表現がもっとも適当なものです。
本日の練習のまとめ

本日は愛知県豊川市の御津生涯学習センターでの練習となりました。今回は畳のお部屋を準備頂いたので畳のお部屋で練習するのに最適な構成とし練習しました。
中国武術はまずは放鬆が大事です。それから整勁の培養。これらを行いつつ功を高めていくことが中国武術練習の楽しみです。
今回は時間の範囲で表面で散ってしまう打ち方と内部に届く打ち方の差異、同じ動作での外功的な意識の練習方法と内功的な意識の使い方による練習方法を実際にお見せして解説しました。
私の主催する練習会は戦うための武術でもなければ、戦いを起こして勝つためのものでもなく、襲ってくる人間に技撃な手段で対抗するためのものでもありません。
ですからやってもあんまりうーん、強くもならなければ戦って勝てるようにもならないし、護身術として上手になるわけでもありません。
ですからそういうのんを求めている方にとってはあんまり向いてない練習カリキュラムとなっていますが、興味がある方はまたご連絡いただけると幸いです。
中国北派武術についての疑問には私が知りうる限りの知識と経験をもって真摯に回答します。