本日は2022年月8月14日(日)です。本日はTwitterと当ブログで告知させていただいた通り、午前10時から名古屋市熱田区の神宮東公園で八卦掌の練習を行いました。
2022年8月14日の練習内容
本日の練習内容を紹介します。本日の練習内容は以下の通りです。
放鬆功
本日も練習の一つ目は放鬆功をやりました。
甩手
本日は前後の甩手を省略し、体の周囲で腕を絡める放鬆功を行いました。これを練習すると遠心力で背中、肩、腕の筋肉と腱が伸びて上半身全体がリラックスし、腕が長く使えるようになります。体を緩ませるにはもってこいの練習です。
この動作は準備運動として体をほぐすために利用していますが、「打」を行う際に発生する筋肉の収縮を少なくする効果があります。これは「打」を放った際のブレーキを緩める作用に直結します。つまりこの動作は打撃力の向上に直接的な効果を及ぼす打撃力養成のための重要な訓練となっています。
基礎十二式
本日は基礎十二式から6つの動作を練習しました。
甩手式
体の正中線を真下から真上に向かって手を振ります。跨を大きく動かす動作で上半身をけん引するようにします。
揉球式
体の前でイメージ上の球体を弄ぶような動作を行います。適度な張力を維持しながら柔らかい球面をイメージします。動かしている手には攻撃を払う、絡めとる、巻き付ける、などの意味が含まれています。本日は一例としていくつかの解説を行いました。
七星起式
体を前後にし、前に置いた手を引いてくるようにします。低い姿勢のまま跨を霊活に動かせるようにするためのトレーニングになります。
掩手式
掩手式では開と合を練る練習を行います。手で相手の攻撃を弾き飛ばす、挟み折る等、肘で打ち込む、など様々な応用変化が楽しめます。開と合の概念、捻転の概念を理解し、体が動けば簡単にできるようになります。
穿掌式
穿掌はみぞおち付近に置いた掌を真上に向かって打ち上げる動作です。この動作では上に向かって放っています。脇腹を伸ばす練習になります。上で翻る瞬間に勁を発することができれば、あとは簡単です。
探掌式
本日は探掌式を練習しました。探式は①穿掌で牽制or防御を行い、相手の手を絡めとりながら引く、②手の甲を上にした穿掌で相手の顔面をけん制する、③空いた胴体に縦掌を打ち込む、という動作です。
重要な概念は跨の切りです。いわゆる「切跨」をいかに鋭くするか、これにかかっています。動作の用法的なものは後で付いてきます。簡単です。
淌泥步
本日は淌泥步を三種類練習しました。
基本の淌泥步
基本の淌泥步です。つま先が蟹股にならないように、一本の線上を前方に向かって動いていきます。前足は着地するかしないかの状態で滑るように前に進みます。
淌泥步+双撞掌
淌泥步を双撞掌で行う動作です。中指と中指を相対させたまま、淌泥步を行います。手は張力のある円を維持し、かつ強張らない状態をキープします。
両手の指をピンピンに張り、開いた花のような形をキープしたまま前進します。背中は多少猫背になっても構いません。背中の広げて、両肘を接触させたまま手をできるだけ前に伸ばしつつ前進します。手は水平以下の角度をキープします。
八卦掌の掌打の発力を養成する重要な功法です。
下半身の拉筋
本日も腿法の練習をカリキュラムを組み込みました。腿法の練習を行う前にまずは下半身のストレッチを行いました。
擺蓮腿
擺蓮腿は正踢腿と並んで中国北派武術の基本功としてよく練習されるものの一つです。主な要訣は正踢腿と類似していますが、異なるところは、脚を内側から外に向かって蹴ることです。
右足の場合、まずは足を左側に蹴り上げ、体の真正面に来た時に、右手の掌で足の甲を「拍(パイ)」します。この時に、足の甲をはたく場所は必ず体の真正面に置いてください。理由はそこに目標があるからです。
足の甲は手に叩かれることによって耐性が向上し、手のひらは足の甲をはたくことにより耐性が向上します。同時にバランスが保たれるということになります。これらの練習により、脚だけでなく、バランス感覚の養成、全身協調性、体の局部の耐性の強化、筋力の向上、柔軟性などを練ります。
擺蓮腿は基本功としては、上のYoutubeの動画のような動作で行いますが、実際に当てる目標を意識した場合、動作はすこし変化します。用法は簡単です。この動作を上手にできるようにすることに手間がかかるだけです。
側踹腿
いわゆるサイドキックです。長拳や査拳ではよく使われる北拳の代表的な腿法の一つです。助走をつけて行う場合は、まず後ろ足を前足の後ろに移動させ、それから蹴り足の膝を体の中心部に引き寄せて体をまとめてから、体全体を四方に激しく展開するような勢いでけりだします。
蹴り足は足裏全体を使うバージョン、踵をメインにして蹴りこむバージョン、足刀蹴りのように切るバージョンの3種類があります。開脚や股割りをじっくり行いながら練習すれば少しづつ足が上がるようになります。散打競技ではこのサイドキックで相手に入り込むというテクニックが多用されます。
転掌
これまで淌泥步は直線で行ってきましたが本日は円周上を回る転掌を行いました。転掌は外歩をうちに扣歩して角度を作り、裡歩は直線に進むという動作を繰り返すことにより疑似的に円周を回るようにする練功法です。
八卦掌の練習の最も重要な部分といっていい練習方法です。程派高式八卦掌では地支八卦で用法や打法を練習し、対応力の知識を得ます。そして体の力、つまり功夫はこの転掌で作っていきます。
いくら用法を知っていて、相手がどうしたらどうするかをわかっていても、体ができていなければ制圧力がないペラペラのものになります。転掌はしっかりじっくり行うようにしてください。
単換掌
本日は転掌と合わせて、単換掌も練習しました。
双換掌
転掌の換掌として双換掌の復習も行いました。
順式掌は八大綱の第三個目の転掌です。これまでの動作とはやや複雑な内容ですが本日はこの動作を紹介しました。
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本日の練習のまとめ
昨日まで台風が近づいており、お天気のほうが心配されましたが、本日は湿度は高いものの曇りのお天気となりました。
3名の方に練習に参加いただき、腿法、転掌等の練習を行うことができました。夏場、秋、年末年始やゴールデンウィークなどの休暇のあるタイミングで練習会として告知をさせていただきながら程派八卦掌の普及を行っていこうと考えております。
程派八卦掌に興味がある方、中国伝統武術をやってみたいという方はぜひこの機会をご利用ください。本日も暑い中練習お疲れさまでした。