本日は2022年月5月1日(土)です。朝9時ごろには雨は降っていませんでしたが、9時30分くらいになったら雨が降り出しました。本日も名古屋市熱田区の神宮東公園で練習を行いました。
2022年5月1日の練習内容
本日の練習内容を紹介します。本日の練習内容は以下の通りです。
放鬆功
本日の練習もはじめはファンソン功からスタートしました。
まずは甩手で上半身の力みを取るところからスタートです。何十回かやっていると腕が重く、しなるような感覚が出てきます。
気に寄りかかり、わき腹や肩、首のあたりのストレッチを行いました。
基礎十二式
ファンソン功とストレッチのあとは、毎回同様に基礎十二式で基本的な体の動きを復習しました。
甩手式
基礎十二式の一つ目の動作である甩手です。体の正中線を真下から真上に向かってなぞるように手を振り上げます。手が後ろに行ったときには逆側の腎臓あたりをはたくようにします。
揉球式
体の前で真球のボールを形作るような動作です。球面が楕円になったりしないようにしてください。動作は手で動かすのではなく、足で形作るイメージで行ってください。
七星起式
左足を前にして低い弓歩を作り、右手を前に出して引き込むような動作を連続して行います。
掩手式
掩手式は両手を挟むような動作です。挟む、絞める、という表現をすると誤解を招きますので両手、肩、跨、頭の中を合すると表現することにします。手は挟むように動きますが、手自体にも常に捻転動作が加わり続けることを意識することが重要です。
穿掌式
体の正中線に沿って上に向かって穿掌を交互に打ち上げます。
探掌式
一発目の動作は穿掌を放ち、攻防一体の動作となります。手を引くときには相手の何かを巻き取るようなイメージで引っ張りながらひきつけます。二撃目の動作は手の甲を上、手のひらを下にした掌で前を放ち、三打目で縦掌を打ち込みます。縦掌は斜め下に打ち下ろすのではなく、腰の位置からやや打ち上げるような方向で打ち込みます。
想定するべきポイントは、胸の下部(胸筋と腹部の中間部分)や脇部分(肋骨が見えている箇所)です。このあたりは筋肉が薄いため比較的小さな力でも相手にダメージを与えやすい箇所です。もちろん相手も必死で防御をしてくるでしょう。
擺扣穿掌
基礎十二式の7番目の動作である擺扣穿掌です。この動作は主に擺步と扣步という歩法を練習する動作です。
転掌
本日は立樁式という転掌の基本形を練習しました。本日解説した立樁式の動作の要訣は以下の通りです。
- 虚靈頂勁 身長測定の時のように背筋を伸ばす
- 足指抓地 足の指は地面をつかむ
- 沉肩墜肘 肩と肘は自然に垂らす
- 氣沉丹田 気は丹田に沈める
- 自然呼吸 呼吸は自然に
- 手不離肋 手は肋から離さない
- 外掌要蹬 外手首は立てる
- 足要伸 進むときには足を延ばす
- 膝要抱 膝は抱く(開かないし、閉めない、抱く)
- 身要柔 体は固めない
- 肘對心 外手の肘はみぞおちに置く
- 掌要翻 内手首は立てる
- 指要領 指は立てる
- 眼視手外 目は内の手の手甲側から円心を見る
- 指對肘下 外手の指は内手の肘につける
- 胸要含 胸は含める
- 腰要擰 ウェストは捻じる
これらの動作を要訣(本当はもっとあります。この倍くらいあります。)をすべて消化しながら歩行をするわけです。今日は初めてこれらを説明しました。ですからついてきていただくのがいっぱいいっぱいだったと思います。
これらの要訣を一つ一つ確認しながら形を作っていきます。もちろん形を作ることが最終目的ではありません。形を作って無心で歩けるようになることで転掌のスタートラインに立つことができるということです。
これらの要求を確認しながら歩いていると、形が体になじんできて、自然な歩行ができるようになってきます。そうすればジョギングで無心で走っているのとよく似た心境を体験できます。武術の練習をしながらです。私の場合だいたい64週を超えたあたりから何となく感じが出てくる気がします。128週歩くには大体30分くらいかかります。
模範動作としてYoutubeリンクを下に貼り付けます。
扣擺步
揉身連環八卦掌で行う歩法のなかの扣擺步です。基礎十二式では一定の場所で擺扣歩を行いますが、この歩法では扣步と擺步を交互にだして馬歩の形を作りながら直線上を前進します。
本日の練習のまとめ
本日は練習の途中で雨脚が強くなり、練習場所を陸橋の下のスペースに移動しました。ちょうどそこは二人が転掌を行うスペースが確保できたため支障なく練習できました。
転掌は慣れるまではなかなか難しいです。形をつくるだけでも一苦労です。ですがこの練功法は私はぜひやるべき価値があると思っています。
「百練不如一走」(百練は一走に如かず)つまり、百の練習も転掌の一週に及ばない(というくらい)の練功効果が得られます。実際に、我々が練習している俗に程派高式八卦掌、正式名称「揉身連環八卦掌」あるいは、「八卦揉身連環掌」では用法を地支八卦の六十四掌で練り、その勁力と功力は転掌で練るという練習形態を採用しています。
揉身連環八卦掌では地支八卦と転掌は技術体系の両輪を成すものです。双方が双方を補い合い、技と功夫が高められていきます。はじめは難しいと感じる動作がだんだんなじんできてできるようになる喜びを感じなら練習してまいりましょう。