日々の練習

今日の練習 八卦掌 御津生涯学習センターにて 2025年1月19日

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本日は2024年月12月19日(日)です。本日は愛知県豊川市御津の御津生涯学習センターにて八卦掌の練習を行いました。

2025年1月19日の練習内容

冬の景色本日の練習内容を紹介します。本日の練習内容は以下の通りです。

首のストレッチ

練習は首ののストレッチから始めました。頭をマッサージし、太陽穴(こめかみ)や後頭部の穴道を適度な力で押して刺激を与えることにより頭と首の緊張がほぐれます。

その次に首全体もみこみ、そのあとは首を左右、前後の可動域最大までまげて可動域を広げてから首を回しました。

首の筋肉は肩や背中、腰や下半身、腕から指先にまでつながっている部分です。体全体をほぐすためにはまずは顔、あごそして首の緊張をほぐすところから始めるのが良いと思います。

そのためにもみこみとストレッチを行いました。

拉筋等

首のストレッチの後は自分自身で肩や腕の穴位を刺激して穴道を開くためのセルフマッサージを行いました。人差し指には人差し指の、小指には小指の、つながりがあります。

首や顔から連なるラインがあり、そこのつまり、滞りをなくすことにより胴体部で発生させた振動をスムーズに、停滞なく、減衰なく起こりこむことができるようになります。

手首の耐性を上げる練習

手首の可動域を上げ、手首に連なる部分のストレッチもかねて手首をストレッチしました。

シュワイショウ

指圧で上半身がある程度ほぐれたら、シュワイショウの動作で遠心力を活用して体を開くれ練習を行いました。

シュワイショウにはいろいろはやり方がありますが本日は手を水平に回すやり方です。できれば指が同じ方向の耳にタッチするところまで回してください。

白蛇吐信

白蛇吐信という名称の招式はたくさんあります。白蛇が舌を出す様子を表現した動作です。この白蛇吐信は順歩で行うものです。

順歩で足を前に進めつつ掌を出し、最後に極めるタイミングで手を翻し中指の先端に少し力を入れます。

動作の途中では勁を蓄しするために、前脚の側の跨は回さずに溜めます。大きく歩を進めて掌が伸び切る瞬間に跨を強く切ります。角度としては125度程度でしょうか。90度以上は確実に切ります。鋭く跨を回転させることにより勁を発生させます。

体はその激しい回転力で体がふらつかないように制振を行い、高い時間的精度で動作を止めます。一動全動、一停全停の概念です。跨要訣がポイントです。

切跨,落跨,鬆跨,折跨あたりが重要なポイントです。詳しく解説を受けたい方は当会の練習にご参加ください。

順歩捶

順歩捶は順歩の捶打をすることからこの名前です。そのままです。

要領は白蛇吐信と概ね同じです。掌が拳に変わっただけです。掌を翻す部分を拳を握る動作に変換すればOKです。白蛇吐信と同様に跨を強く切ります。そうしなければただ半身になって拳を出して一直線上を進むただの中国拳法風踊りになります。

体は半円を繰り返して前進するのではなく、一本の線上、細い線を歩くように前進して下さい。投影面積を狭くするという意図以外に、前進の力を直線状に集中し強めるという意図があります。

基本はこのように練習します。そして状況に応じて臨機応変に変化します。これをできるようにすることが練習の目的ではありません。これをもとにしてこの動作にとらわれない動きで何が起こるかわからない状況に対応する腕を磨くことが練習の目的です。

刀術

本日は剣道で使う一般的な日本の木刀を使用して中国刀術の練習を行いました。テーマは全身の統制と開合と左手の仕事について。

動作は難しくありません。左手を出し、握ってから木刀を持った右手を斜めに振り、止める、以上。止めるときにピタッと止めることが必須としました。

斜めに砍の動作をしある程度「ヒュッ」と風切り音が鳴る程度の勢いで木刀を振った後ピタッと寸分狂わず止める。という練習です。目標に力強く切りつけ、目標の1センチ手前で精密に刃を止める、という練習です。

体を操作する統制力、握力を養成します。握力といってもじんわりと握りこむ際の圧力的な握力ではなく瞬間的な握力です。木刀を瞬時に的確に静止する握力。これを練ります。

これが練れれば木刀を置いても徒手で同じことができるようになります。

もう一つは左手の感覚について。これは「単刀看手」という要訣の通りです。単刀の技術の優劣は左手の動きを見れば一目瞭然である、という意味です。

刃筋を正しくし物に切りつける、これは誰でもできます。普段藪をかたずけている農家の人や薪ストーブの燃料の巻き割をしている人でもできることです。

中国武術は片手で刀を扱います。両手で操作するより斬撃に投入できる体重は減ります。刀の重みと遠心力だけなってしまうでしょう。でもそれでも片手で操作します。理由はいくつか考えられますが

  • 片手剣のあと刀が後代に現れて剣の影響を受けている
  • 馬上を使うことも考慮し手綱をもつ左手を開けている
  • 左手は盾を持つ
  • 手首を霊活に使え刀の可動域が広がる

理由はあると思います。剣では左手をそれほど積極的に技撃に関与させませんが、刀術は左手を積極的に使用し右手の刀が有効に対象を切れるように仕事をします。

  • 相手の腕部を受ける
  • 腕や甲冑、袖を掴む
  • 目くらましにする
  • 刀に添えて押し込む助力とする

等様々な用事があり左手は実は右手より忙しいです。本日は左手の仕事についても解説し、また刀の距離、刀の連撃などについても解説を行いました。

近代武術が発展し体系が整理された時代はモーゼルやブローニングの拳銃が大陸に普及しており、刀が戦場で使用されたのは、義和団の乱や抗日戦争の「大刀隊」であり、コンクリートと塹壕と機関銃で守られた近代要塞を攻略するには時代遅れの兵器です。

ですが、刀は依然として中国武術の技術向上に欠かせない訓練機材として大きな位置を占めるものとなっており、刀での斬り合いが発生しえない現代においても刀を練習する意味はなくなっていません。

本日の練習のまとめ

冬の景色冬の景色

本日は愛知県豊川市の御津生涯学習センターでの練習となりました。

今回は基本的な打法と刀術の基本動作の中から体の動きを認識することを念頭に練習しました。リスエストにこたえつつ練習の方向性をさぐりつつ引き続き練習会を行ってまいります。

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