今日は、夕刻、公園で剣術の練習を行いました。本日の練習を報告します。
目次
本日の練習内容 2019年12月9日
今日の練習内容は以下の通りです。
拉筋 暖身 按穴位
今日は手の指、手の平、手の甲をマッサージし、手首、前腕、上腕、肩の経穴を押しながら、気血が通る道を広げる拡張工事を行いました。気血の交通事情が改善し、渋滞が緩和され、情報がスムーズに届く下地を作りました。
調子を整えるため重要な工程です。準備運動は時間をかけて行いましょう。
また本日は踢法の練習を行うため、ベンチに足を置いて、時間をかけて拉筋を行いました。
踢法
正踢腿 1往復
擺蓮腿 1往復
側踢腿 1往復
側踹腿 1往復
仆步穿掌 1往復
歩法
淌泥步 1往復
淌泥步+雙撞掌 1往復
淌泥步+雙抱掌 1往復
剣法
本日は、木剣を公園に持ち出して、剣術の練習を行いました。本日は、呉錦園師爺が北京の上上真人という老道士から学んだという青萍剣の一路を練習しました。
この青萍剣は大陸地区では楊氏青萍剣という名称で普及している剣の套路です。私はまだ一路しか学んでいませんが、この套路は合計4路で構成される套路です。
中国伝統文化における剣の地位
中国伝統文化では、武術というものは、「好鉄不打釘、好人不当兵」(良い鉄は釘にならない。まともな人間は軍隊に入らない)と言われるように、世の中のすべての物の中で最も卑しく野蛮であり、下品なものの代表格とされていますが、その野蛮で下品である武術の中で、剣は「兵器の君」(兵器の中で品格のあるもの)とされ、高位な地位を得るに至っています。
重文軽武の概念がそこまで浸透していなかった古代の中原では、士(武士ではない)は、冠と剣を帯びることが正装とされていました。今での孔子や、盛唐の詩人李白の肖像画に、長剣を帯びる姿を想像することができます。
剣を練る目的
剣は両刃であり堅牢性はあまり高くありません。後漢の時代には既に剣は戦場の主兵装の地位を環首刀に地位を奪われていました。特に文人が帯びる文剣は鋭いですが薄く、重量はあまりありません。
よって大槍のように勁力増強、ウエイトトレーニングとしての効果は得ることはできません。しかし、剣術を練ることは、霊活な歩法、軽妙な身法を練るために大いに助けになります。
まとめ
剣術を練ることは、歩法、身法を練るためのみならず、「野蛮な暴力で強引に物事を解決しないことを誇りとする」中華民族の考え方を学ぶことができます。剣術に現れる格式の高い風格には、「文事武備」(文を做す者、必ず武備有り)という普遍的思想が刻まれています。
文事武備
文学と武芸の両方を充実させることが大切であるという教え。または、文化的素養のある人は、武芸もしっかりと備えているということ。中国の戦国時代、魯の定公が和睦の申し入れのために斉の国へ行こうとしたときに、護衛もつけずに行こうとしたために、孔子に忠告されたという故事から。「文事有る者は必ず武備有り」を略した言葉。
出典:『史記』「孔子世家」