今回は私が参加させて頂いた第一回日本国際螳螂拳交流論壇というイベントについて紹介させて頂きます。
目次
第一回日本国際螳螂拳交流論壇
2019年9月22日、東京にて、第一回日本国際螳螂拳交流論壇が開催されました。この度、私も日本老螳螂拳研究会の根本一己先生に招待頂き、参加させていただきました。
日本老螳螂拳研究会とは
日本老螳螂拳研究会は1990年に根本一己先生により設立され、千葉県の市川、北海道の札幌と帯広、山形の米沢、大阪、名古屋と名古屋にも分会があり、活動されています。
根本先生は日本の螳螂拳研究の第一人者の一人であり、中国大陸訪問が今のように簡単に往来できる前から山東省各地の螳螂拳名師を訪問され、王元亮老師伝の大局螳螂拳を中心に各派の螳螂拳を研究、練習されています。
交流論壇のスケジュール
第一回日本国際螳螂拳交流論壇スケジュールは以下の通りで行われました。
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午前 文場
雲海武壇傳藝中心による台湾の螳螂拳伝承の概要
雲海武壇傳藝中心の師兄による台湾に伝承されている螳螂拳の伝承について解説を頂きました。私自身も台湾に移民した山東人老師から螳螂拳と長拳を学んだ身として概要を復習できました。
1949年~1950年にかけて台湾に引っ越した大陸出身者には、山東人も多く、彼らが台湾省に中国北方の武術を持ち込んでいます。
日本老螳螂拳研究会 根本先生による山東螳螂拳の研究発表
根本一巳先生による山東省の螳螂拳の伝承と技術体系の研究発表をしていただきました。こちらも私が日本語から中国語への通訳をさせていただきましたが、慣れない地名や老師の名前などですこしもたついてしまったところがありました。
中華武道研究發展協會 季昭華理事長による季氏八極拳の紹介と実演
季昭華老師による季氏八極拳の紹介と実演です。季老師の先祖は中国滄州の出身で、現在は国立台湾大学の獣医学の権威です。季老師による八極拳の技術解説を実演を交えて解説して頂きました。
午後 武場
午後は「武場」ということでお集まりいただいた方がそれぞれ自慢の套路を表演する場となりました。内容は螳螂拳だけに留まらず、欄手拳、長拳、査拳、八卦掌、各派太極拳、八極拳、など北派武術のほぼすべてをカバーするのではと思われるほどの盛りだくさんの内容でした。
夜
夜はレストランに移動して懇親会が行われました。こちらでも日本や台湾で武術を練習されている先輩方と交流をすることができ、たくさんの貴重なご意見を拝聴することができました。
私のように日本の地方で武術を練っている者にとってはこのような交流の場を設けて頂くことは非常にありがたいとおもいます。武術の成果は自分でどれだけ体を動かしたかによりますが、モチベーションを維持したり、武術を練る意義、広める意義、方向性を確認する意義において、武術を練る先輩方と交流させて頂くことは非常に励みになります。
またこの業界で同年代で活躍している方と面識を得られたことや後輩が育ちつつあることを知ることができたことも大きな収穫となりました。
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出席者
第一回日本国際螳螂拳交流論壇に出席された主な方は以下の通りです。
台湾側出席者
- 中華武道研究發展協會 季昭華理事長
- 雲海武壇傳藝中心の五名の教練
日本側出席者
- 常松勝先生
- 趙玉祥先生
- 劉品正先生 の3名の先生方、
- 日本老螳螂拳研究会を含めた15の武術結社、
- 個人18名
を加えた総勢112名での交流でした。
参加内容
私は午前中、台湾側、日本側の研究発表の通訳のお手伝いをさせていただき、午後は、小虎燕を演武させて頂きました。また、午後の武場では、追加表演をする機会がありましたので、八卦掌にて、天干八卦という転掌の套路を披露させていただきました。
私が表演した小虎燕は新生国術館(元)館長の高道生老師から指導を受けたバージョンです。構成を見てみると青島地区で普及している小虎燕と共通性が見られることから、大陸地区で学んできたものではないかと推測しています。
小虎燕は膠東、遼寧地区という山東人が居住する地区で普及している套路の一つであり、螳螂拳だけではなく、秘宗拳、長拳等多くの門派の初級、中級套路として学ばれている者です。台湾地区でも普及しています。
私が演じた小虎燕は螳螂拳の風格にやや傾倒した内容となっています。
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まとめ
バランスアカデミーの片桐先生、日本老螳螂拳研究会の根本先生、開極拳学会の樫山先生他の皆様にお世話になり、充実した一日を送ることができました。ありがとうございました。
中国伝統武術発揚のため、これからもイベントに積極的に参加させていただき、自分が受け継いでいるものの紹介、新たな研鑽のための勉強の場としたいと思います。
リンク
今回お世話になった日本老螳螂研究会のサイトは以下から参照ください