今日は、中国武術の練習についておすすめの方法紹介したいと思います。
自由な時間に始める
体育館、武道館等を時間決めで借りているなら別ですが、自宅、公園で練習する場合、自由な時間に練習を始めましょう。集まってくる時間もバラバラ、練習を終える時間もバラバラで問題ありません。
練習時間は自分が「もういいかな」と思うところまでにしましょう。他の人がまだ練習してても自分は自分です。他の人が先に練習を終えてても自分はまだ練習したりないと思えば続けて練習しても問題ありません。みんな自分の体調と気分に合わせて練習量を自由に調整しています。
日本人とってはおかしいと思われるかもしれませんが、現地ではこれが普通です。「全員で先生に一礼し、正面に礼!」こういうことはやりません。正面とか、わけのわからないことを言う人がいますが、意味不明です。
十分なウォーミングアップ
練習を始める前に、じっくり時間をかけて十分なウォーミングアップをしましょう。練習仲間とのおしゃべりしながら、ゆっくり、時間をかけて、頭の先から足の先までほぐしていきます。
体をほぐす順番は基本的には、上から下へ、つまり頭、首、肩、腕、手、腰、腿、脚、足へ下っていけばいいと思います。さらに、体各部の穴位(ツボ)を押すことも、効果があります。
現地では十分な準備運動の時間を取るために、みんなが集まる前からストレッチをしている方もいますし、みんなが揃っても準備運動を続け、日本人から見れば準備運動ともいえる運動を続けてそのまま帰っていく人もいます。これは実は準備運動であって本人にとっては準備運動ではなく、最高の上達効率を発揮するための秘密特訓でもあります。これこそが中国武術の上達の秘訣です。
先ずは基本功
ウォーミングアップが終わったら、基本功を練習しましょう。立ち方、踢腿(蹴り)何でも良いと思います。できれば、それぞれが自分の好きな順番でその日の気分、体調に合わせてやることをお勧めします。
基本功にも様々なもの、様々な段階があり、体幹や下半身の耐性をつけるだけのものから、正しい姿勢を確認するためのもの、見た感じには静止しているように見えるものの、本人は体内を練り、運動神経と意念をものすごい集中力で養成しているものがあり、千差万別です。
初級者は、まずは正しい姿勢を体に覚えさせること、運動に耐えられる筋力を養成することを第一に基本功に臨んでください。
水分はこまめにとる
水分はこまめにとってください。喉の渇きを自覚する前に少しづつ摂取するのが現代のスポーツ科学では常識であり、同時に中国伝統武術の常識です。練習中は水分を取ってはいけないという常識がある国もどこかにあるようですが現代スポーツ科学では危険はなはだしいあり得ない考え方です。
水分補給は水、お茶出も構いませんができれば塩分補給が行え九州の速いスポーツドリンクがお勧めです。スポーツドリンクがない場合水でもOKです。お茶には利尿作用があるため水分が排出されやすくなり、濃いお茶の場合は胃を荒らしやすいためお勧めしません。
水の温度はぬるま湯か体温よりすこし冷たい程度に、氷が入ったようなキンキンの飲み物の摂取は避けてください
疲労を感じたら好きに休憩
各自、体力、調子は様々です。疲労感を感じたら疲労感がなくなるまで休憩しましょう。休憩は各自自由にとることをお勧めします。人が頑張ってるから自分も頑張ろう、人にあわせてしまうと、運動強度を自分の体力に合わせることができなくなる恐れがありますので注意が必要です。
練習は自分自身の問題で、先輩や後輩と競争するものではありません。自分が最大の充足感が得られ、一定の成果物を得るために費やす労力が最小になる、つまり最高の効率で成果を得られるようにすることが、体を労りながら上達するためのコツです。
疑問があれば老師に聞こう
もし練習で習ったことを忘れてしまったり、自信がないときは、老師に質問して教えてもらいましょう。自分で悩んで間違った癖がついてしまうと全体の成果に悪影響を及ぼします。老師は丁寧に質問に回答してくれて、わかりやすく解説をしてくれるはずです。
老師の答えは質問する方の進捗状態、調子、理解度、体格により異なりますので、ほかの人が受けたアドバイスが自分にとっても通用する者であるとは限りませんので、自分の課題を確認するようにして下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか。中国伝統武術は中国伝統武術のやり方で行うのがベストです。いままでいろいろな格闘技、武道を経験された方には、違和感を覚えるところもあろうかと思いますが、文化が違えば、思想、哲学は異なります。
本日は中国武術の練習の仕方について紹介いたしました。皆様の参考になればうれしいです。