本日は2026年月3月8日(日)です。本日は愛知県豊川市御津の御津生涯学習センターにて八卦掌の練習を行いました。
2026年3月8日の練習内容
紅梅本日の練習内容を紹介します。本日の練習内容は以下の通りです。
下半身の拉筋
今回は跨股の活用を深堀したいというリクエストがあったため、これを実現するための時間を設けました。
跨股とは股関節のことです。これを能動的に活用するためには股関節、鼠径部の可動域を広くすることが必要です。そのためにまずは様々な下半身の拉筋を行いました。個々の骨格の状況は異なりますが、股関節の可動域を制限するものとして一般的に挙げられるのは間接の周囲の筋肉、腱と靭帯の伸縮性が少ないという問題です。
筋肉や腱や靭帯は過剰に伸びて損傷すると回復に時間がかかります。特に腱と靭帯では顕著になります。これらに耐えうる範囲の刺激を与えそれらの伸縮性を高める、つまり適度に伸ばすストレッチを行いました。
向前左右一步一走
向前左右一步一走は字の如く、左右前方に向かって一歩につき一回進むという動作です。
基本的には前進をしますが擺歩を使って前進する一本線から左右に向って30度程度にはみ出しては戻るという風に前方に移動していきます。魚の骨や葉っぱの葉脈のように斜めに移動しては中心線に戻るということを繰り返します。
手は擺歩に沿って搖手します。搖手の後は手をそのまま送って前に進め、その手に沿って後手が穿しながら出ていくという流れをスムーズに行うようにします。
搖手と擺步が跨で途切れずにつながることがポイントです。
地支八卦 開
今回は跨にスポットを当てて開を練習しました。
開はまず撤歩で後ろにスライドしてから上歩で一歩足を前に進め外開をしてから足は湊步となって縦の雙撞掌を打ちます。
撤歩をする際には跨は開いた状態、そのあと外開の際には前のほうの跨を後ろに収して勁を蓄しその後後ろ足で強く前進しつつ湊步となり雙撞掌を打ちます。
湊步は後ろ足の膝が内に夾住しつま先は內扣します。つまり跨は夾住の様相を呈します。それによって前方に打つ際の抗力を得るようにします。形に囚われてはいけませんが形にも意味があります。
地支八卦 搬
今回は地支八卦を一個進めました。地面八卦第三段の搬です。この動作はまず前手を裡に引っ張りながら、後脚を後ろから前に進め、そのあと前手の裏から手を出して掴み、前手で蓋掌をし、その後雙手で帶しながら退歩で拉してから弓歩となって窩肚捶を打つ動作です。
前の手を下に巻き落とすことで捕まれる前手を外すことができるようになります。これはただの技術であり単純で簡単な内容です。用法には深い意味はありませんが、その動作には一応意味はありますので一応解説はします。
八大綱 單換掌
単換掌は外歩を裡に扣し、その後裡歩を擺しつつ手を外開にてから外歩を一歩進めて虎坐式を行う動作です。
外歩を裡に扣したあと、外開することに注目してしまいがちになりますが、その手の外開の動作は完全に跨が開する動作によって導かれたものです。
跨股等についての收,折などの解説
私たちが日ごろ練習している中国武術では跨股を代表的な例として收や折という概念が使われることがあります。
収とは日本語でいうと引く様、引いてくる様、戻す様、収める様を言います。引き戻すように丸く収める様を「収」という一音で表現します。その印象は柔らかく、丸く、滑らかです。
また跨を折するという概念があります。これは鼠径部を折るというような概念で、例に挙げると紙を折りたたんで少し戻したくの字のような形のものです。収には角ばったところがなく、折には角ばった角度があり、収は丸く、折は明確な角があります。
これを体で表現すると収はおしりが丸くなり、折の場合はおしりが飛び出て角度がついた状態とも言えます。
これらのイメージを中国人と同等に持てば中国人と同じ理解を得ることができます。中国武術を中国人と同じ程度の理解を得るためには、中国人の感性を得るのが近道です。
もちろん中国人の感性を得ることなく、それらを理解し体現することは可能です。ただし私はその才能がありませんでした。ですから中国人の感性を得るという短絡的な選択肢を数ある中から選びました。
でもセンスある方はもっと有利な方法で中国武術を体現できるはずです。私は私が選んだ方法よりより効果的な方法で中国武術を学んで大成する方が増えることを望んでいます。
本日の練習のまとめ
紅梅本日は愛知県豊川市の御津生涯学習センターでの練習となりました。
今回は八卦掌や中国武術全般における胯股の概念とその実践について時間を割いて解説を行いました。
人間はひらひらと舞う手先や足先に目を奪われがちになる生き物です。でもその舞いの奥には日ごろ見えにくい部分で作用が起こっていることを認識する必要があります。
服の中に隠れた部分、外からは図りえない他人の精神活動、これらの中にこそ中国武術も面白い部分があります。これらをかみ砕かず、わかりやすくせず、そのままに説明し、意識せずに動いていただけるようにしていきたいと思います。
学んだこと、練習したこと以外がサラッとできるようになる体を作っていきましょう。