本日は2021年5月6日(木)です。本日は17:00~19:00まで名古屋市熱田区の神宮東公園で練習を行いました。
2021年5月6日の練習内容
日の練習内容を紹介します。本日の練習内容は以下の通りです。
放鬆功
本日も練習も放鬆功からのスタートとなりました。まずは首回し、肩のストレッチ、肩、上腕、前腕の穴位(ツボ)押し、等を行い、その後、腰回しを行いました。
胴回りはいろいろな筋肉があり、それを総動員すれば大きな力を出すことができますが、ストレッチに手間がかかる部位でもあります。ちょうど骨盤の両上側あたりの部分が凝り固まりやすいので本日はそのあたりを重点的に回しました。
上半身のストレッチを終えた後は、以下の動作のようなシュワイショウでさらに腕をだらんとさせました。
叉肩法
一通りのストレッチを行ったところで腕回し(叉肩法)を練りました。これは左右ともに前後の回転を行うため、合計では4種類の動作を行うことになります。できるだけ力を抜き、遠心力で腕がぶんぶん回るようなることが理想です。
悠盪捶
本日も悠盪捶を練習しました。腕の力を抜いて、体の腱が伸びきって反発する反動を利用して、拳を前方上に向かって放り投げるようにします。胯の切り、膝、脚、足の開合等前進の調和を練れば、拳は自然に前に飛んで行ってくれます。
基礎十二式
本日は放鬆功と各種基本功のあとは基礎十二式の練習を行いました。本日はいままで習った動作9種を復習しました。
甩手式
柔球式
七星起式
掩手式
掩手は上の手と下の手が別々の動きをします。別々の動きをしながらお互いに影響しあい、下半身とも調和しあい、体全体で一体の動きとなるように練習します。
穿掌式
探掌式
再度ストレッチ
基礎十二式を6動作やったところでいったん基礎十二式を中断し、足首、アキレス腱、大腿部、ハムストリングス、鼠蹊部等のストレッチを入念に行いました。
特に大腿部の裏側の筋肉は高負荷の運動や、急な収縮運動、伸ばし過ぎが起こった際に肉離れや炎症を起こしやすい部位ですので細心の注意を払いながらかつ適度な負荷を与えてほぐす必要があります。
基礎十二式の後半の動作はハムストリングスに負荷がかかる物が続くため、別途ストレッチを追加しています。
擺扣穿掌
擺尾掌
掌はできるだけ遠くまで導いてから地面すれすれを通過ます。しっかり低い仆步をつくり、螺旋の勁を描きながらゆっくりと弓歩に遷移するようにします。もし仆步を作るのが難しい方がいらっしゃったら、高めの動作でも問題ありません。
ただしこれらの動作の延長線上には程派八卦掌の応用的な動きがあり、仆步はそこそこ出てきますので八卦掌を極めたい方、技撃的に利用できるレベルを求める方は低い仆步を作れることが必須となります。辛い練習となりますが回数をこなせば慣れも出てきます。
蹋歩穿掌
仆步の脇と足に沿って掌を貫いていきます。これも仆步をともない辛い動作ですが、功夫底子を練るためにぜひ取り組んでいただきたい練習です。後ろにある掌の先までしっかり意識を置いて、左右の均衡を取って練習してください。
地支八卦
開
本日は地支八卦の中から第一段の「探(タン)」を練りました。第一式は穿を行います。これは攻撃性動作として解釈すれば相手の目や鼻の穴に指先を突っ込み牽制する動作です。
これを防御性動作として使うなら、相手の放つ攻撃を相手の正中線を奪いつつずらせるという動作になります。
第二式は、受けた手を牛の舌のような手先で引っ張り込む、または牛の舌のような手先で相手の頭髪をぐっと握り込んで首をひねりながら引き込むという動作になります。そして同時に手の甲を上にして水平にした掌の指先で相手の顔面を牽制します。
第三式は、掌打(掌の根本の骨の突起部)で相手の腹部、胸、顔面を打ちます。動作は腹部や胸部を打つように構成されていますがそこに防御障壁がある場合、空いている部位を自由に狙ってもらっても構いません。手刀部で打つ事を基本としますが、掌全体で打っても、手の形を拳に変えてもOKです。
勁は胯を収(引く)ことで蓄え、後ろ足で地面を押し出し、同時に胯を回転し解放することで打ち出します。よって鬆腰胯が非常に重要です。
捩
本日は、これまで練習してきた地支八卦に加え捩(リー)の練習を行いました。まずは動作の概要を説明します。
- 左足を大きく左斜前に進めつつ左手を大きく開く。右手も合わせて開く
- 左手→右手と巻き込むように動かしながら、右足を左足の前に進める
- 下にある両手を収めることなく両掌を前に打ち出す
動作は①→②→③と進みますが、①→①②→②③という要領で動作は徐々に重なりながら動くようにしてください。また勁力は足が地面を押すことにより発しますので姿勢はできるだけ低くし、大きく踏み出しながら打ちだすようにしてください。
本日は捩(リー)の動作を印象的に覚えて頂くため、便宜的に使用例をいくつか紹介しました。武術教室によっては用法の解説中心に行うところもあるようですが、用法はあくまで一例にすぎないため、当会では用法解説を軽視はしないものの重視もしないという立場で解説を行います。
本日のまとめ
本日は夕刻に練習時間を設定してみました。スポーツ科学の本を読んでいると、トップアスリートが最高の成績を出せる時間帯は、午後3時頃から5時ごろであるのことです。夕刻は朝起きてから時間が経ち、最も体が活動的に動ける時間帯ということです。
もし運動に時間の制約がない方は夕刻に技術的なレベルを向上させるためのトレーニングを取り入れてみてください。空腹感を感じながらの練習は技術練習への集中力を阻害しますのでプロテインバーやドライフルーツ、お腹にたまらない程度のおやつを食べて練習に臨むのも効果的です。
日中はかなり熱い天気となってきています。水分を多めに取り、運動強度が課題にならないように心がけながら中国武術の奥ゆかしさと体と脳が開発されていく様を楽しんでください。