日々の練習

今日の練習 八卦掌 御津生涯学習センターにて 2024年11月24日

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本日は2024年月11月24日(日)です。本日は愛知県豊川市御津の御津生涯学習センターにて八卦掌の練習を行いました。

2024年11月24日の練習内容

紅葉紅葉

本日の練習内容を紹介します。本日の練習内容は以下の通りです。

勁について

今回の主題は勁でした。勁とは、から始まり、勁の定義や簡単な解説したあとは、勁の練り方、開発の方法について解説し実演と練習を行いました。勁の概念や考え方は以下のブログに詳しく記述していますのでそちらを参照ください。

力と勁
中国武術上達のコツ ~勁と力の概念への理解~中国武術でよく提起される「勁」。皆さんは勁についてどのようなイメージ、認識をお持ちでしょうか?神秘的な力?筋肉を使わない?中国武術の勁は...

首のストレッチ

本日は勁の理解を主に練習を行っています。勁とは力とそれほど変わらない概念ですが、勁を強く発するためにはまず体各部を放鬆させ勁の通り道、つまり勁道を開くことが必要です。

勁道を開通させ通りをよくすれば勁はスムーズに流れます。そのためにはネックとなるところを広げる必要があります。それにはまず文字通り首まわりを柔軟にすることが大事です。

上に伸ばしたり下に伸ばしたり、右左に回したりしながら首と首から連なる筋を緩める練習を行いました。

肩のストレッチ

首のストレッチの次は肩廻りのストレッチを行います。これらを行うことで丹田で発せられた勁や気の概念が途中の道で疲労とともに減衰するのを防ぎます。

勁が出ない、勁の通りが悪い、勁が伝わらない、これについて、正しい勁の発し方を教えてもらっていないからという理由は少ないと思います。

勁が指先まで伝わりにくい理由は自分自身で勁にブレーキをかけているからです。私の経験上ほとんどがこれです。

そのブレーキを取り去る作業、これが放鬆功です。結果としていつもと同じカリキュラムです。ですがこれをできるのが功です。

手を頭の高さにおいて、肩や胸の筋肉を伸ばします。肩や胸の筋肉を伸ばすことは重要ですが、ここで意識したいのでは首から連なる筋肉群もしっかり伸ばすことです。

首の付け根、肩こりが起こる場所で勁が滞るというのはよくあることです。大方勁はここで詰まります。腕を伸ばそうとしたり肩が上がったり、首をすくませてしまうことがないように、首の付け根あたりをしっかり意識し伸ばすようにして下さい。

シュワイショウ

首と肩をストレッチした後は甩手を練習しました。何十回とやっていると気血が巡り手が暖かくなってきます。遠心力を感じる程度に手を振って下さい。

甩手の2個目です。これは体の周りで手を回すようにします。こちらも遠心力を存分に使い、腕全体に力を入れずにおこなってください。腕を引いてしまう、筋肉を収縮させてしまうようではだめです。力を入れずに振るだけです。そうすれば手はどんどん重くなります。

上半身の拉筋

上半身の筋をさらにストレッチするために台を利用してさらに拉筋をしました。これも勁の開発のための運動です。

下半身の拉筋

勁は下半身から導かれますので上半身だけではなく下半身の可動域を広げておくことも重要です。下半身、とくに跨の柔軟性は重要ですのでよく練習してください。

練架子

発することができる勁を強いものにするには放鬆が重要ですが架子の強化も同程度に重要です。

強大な勁は相応の振動を発生させます。それを制御し抑えることができるところまでしか勁は出すことができません。架子を強化すれば発することができる勁の上限があがります。

土台を強くすればそれにともない勁の上限もアップします。中国武術はその強大な振動に耐えうる体を作るため第一段階として筋骨を練ります。ぬけの良い体を作りつつ、強大な抗甚性を持った下半身を作りましょう。

伸肩法

今回は五行通背拳から伸肩法という練習を借用し勁の強化に充てました。

伸肩法は五行通背拳の練功法であり、この伸肩法は康国良老師の系譜をつぐものです。片足を前に置き、もう一方の足を後ろに置き、跨を回転させながら左右の手を交互に斜め下方向に繰り出すものです。顔の方向を左右に向かせず真正面を維持して動作を行うようにします。

これができるようにするためには本日一番初めに行った首のストレッチが重要になります。ここで肩を上げずにこの動作ができるようになると勁が体全身を通り、減衰することなく指先まで伝わるようになります。

本日の練習のまとめ

紅葉紅葉

本日は愛知県豊川市の御津生涯学習センターでの練習となりました。

勁の概念と体の開発、具体的な勁の強化方法を解説し練習しました。勁の概念は中国武術独特のものですが、勁は北派武術、南方武術ともに存在し、沖縄伝武備誌という文献にも記述がみられます。

日本人は勁を発と組み合わせ発勁(はっけー)として認識してこれを神秘的なものとしてとらえる傾向がありますが、勁は中国人にとってごくありふれた感性として普遍的に存在します。

また勁は発するばかりではなく、聴いたり、吸い取ったり、化したり、蓄したり、放ったり、様々な作用をすることができるものです。

勁は気の概念とも強い相関性をもった概念であり、それは体の開発、脳の開発とともに呼吸との配合とも強いつながりを持っています。

勁について興味がある方は花垣武学研究会の練習にぜひご参加ください。

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