本日は2023年月9月17日（日）です。本日は愛知県豊川市御津の御津生涯学習センターで八卦掌の練習を行いました。
2023年9月17日の練習内容
秋の景色本日の練習内容を紹介します。本日の練習内容は以下の通りです。
放鬆功
本日も練習の放鬆功からスタートしました。本日は前回と同じく鞭桿を使ったものを練習しました。
鞭桿を使ったストレッチ
今回はまず一番初めに鞭桿を使ったストレッチをしてみました。鞭桿とは中国北方に自生するよくしなる樹木を加工して作った白蠟桿を1m程度に切りそろえたものです。それを肩に担ぐようにして、その状態で左右に体を回す運動です。
この道具を使い、肩を固定して腰（骨盤と肋骨の間部分を中心とする領域）の回転に動作を集中させます。力を抜いて息を吐きながら限界一杯までウェストを回転させることでウェストを縛り付けていた筋肉が少しづつ伸ばされて可動域が広がっていきます。
腰（Yao）の可動域と柔軟性は中国武術の動作ができるかどうかのキーポイントです。手間をかけて動くようにしていきましょう。両つま先を前にむけたまま体を回転させ、骨盤と肩の位置が９０度回転すれば上等です。
舞花棍
次に、棍を使い、舞花棍の練習をしました。舞花棍は棍法の基本練習であり、最も重要な練習方法の一つです。足を閉じた状態で立ち、棍の先端を膝のすぐ横を通りながら縦に回転させます。
下を通過する際には棍の先端は脛を架する蚊かすらないかの位置を通過し、棍の上は自分の顔の真正面を通過するようにします。ポイントは以下の通りです。
- 手は筆をもつように柔らかくしつつ棍を離さない
- 棍の一方を脇（上腕）に当てる（手首だけで振り回さない、これはレベルの低いやり方）
- 棍が縦に回転するようにする。
- 顔は前方を向き続ける。
- 全ての先端が、下では脛のすぐ横を通過、上では顔の正面を通過する
- 棍棒が回転する幅は大体６０センチ程度幅以内とする
- 肩をいからせず、肩と首は自然に伸ばし垂らす。
これらを遵守して棍を操作するようにしてください。
基礎十二式
甩手式
甩手式は体の前で手を下から上にあげる動作です。手を振り回しているように見えますが、足と胯で上半身を振り回している動作です。
揉球式
揉球式は体の前に球を描きそれを弄ぶ動作です。甩手式と同じく足と胯で上半身を振り回している動作です。
七星式
足を前後に大きく開き、右手を遠く前まで出してから左右交互に引く動作です。胯を水平に回転させるような動作を行うことがポイントです。
掩手式
掩手式は両手を胸の前で合わせていくよにしていきながら、合わせる動作です。足は弓歩と逆の弓歩を交互に繰り返します。胸の前に肘を置いて、手の平を上に向けながらもう一歩の手を上の手の下に置いて、双方の手を合する動作です。
穿掌式
穿掌式は上に向かって掌を打ちあげて翻し、逆の手を交互に上に打ち上げる動作です。小指を自分の胸の方向に向けながらそのまま天に向かって手を上げて限界まで来たところで翻します。
その際にもう一方の手はみぞおちのところにすでに準備ができており、連続して上に打ち上げていきます。
探掌式
探掌式は弓歩と弓歩を交互に行きかいながら、弓歩とは90度の角度の方向に対して掌打を打つ動作です。第一掌は掌を上にして体の正面の中心を穿します。そしてその次のは掌の下に向けた掌を同じく体の正面に打ち出します。この掌は自分の顔の高さに合わせて打ちます。
第三掌は第二掌の下から縦掌を使って打ち出します。肘を沈めて、肩を墜して掌の付け根を突き出すようにして打ち出します。
擺扣穿掌
擺扣穿掌は擺歩と扣歩を組み合わせながら回転する歩法と穿掌を組み合わせた動作です。この歩法に習熟すると回り込むステップワークがやりやすくなります。
擺尾掌
擺尾掌は逆手にした手を大きく前に伸ばし、その後腕の重みに従い体の下を通しながら、仆歩になりつつ前に向かって手を伸ばす動作です。
蹋步穿掌
蹋步穿掌は体の側面を通ってつま先に向かって掌を伸ばしていく動作です。後ろの手は逆に斜め上に伸ばし、脳に全局面運動であることを認識させます。
八大綱
本日は八大綱の中から順式掌を練習しました。
順式掌
裡手を翻しつつ、裡歩を扣歩とし、その後外歩を擺歩にして方向転換を行います。独立式になりつつ肘を落とした後、立て掌を出しながら弓歩になります。
その後、円周上を一歩進み、抱えるようにしながら、虎坐式で一度動作を仕切り、その後烏龍擺尾掌という換掌の動作で方向転換を行います。
本日の練習のまとめ
秋の景色本日は愛知県豊川市御津の御津生涯学習センターの会議室で八卦掌の練習を行いました。なかなか涼しくならない今年の秋です。空調の効いた教室は快適でした。
本日の練習は特に身法の開発に重きを置いたものになりました。その動作や姿勢の技撃的意味の解説は上等なものではありませんのでほどほどにしておき、功夫そのもののレベルアップに重きを置いた内容をこれからも伝えていきたいと思います。