本日は2021年月8月8日(日)です。名古屋の天気予報では最高気温39℃となるとも言われていました。本日は愛知県豊川市御津の御津生涯学習センターで練習を行いました。
2021年8月8日の練習内容
本日の練習内容を紹介します。本日の練習内容は以下の通りです。
準備運動
練習の初めは恒例の準備運動からです。まずは2種類のシュワイショウを行い、その後肩や首、腕あたりを入念に伸ばします。
シュワイショウにはいくつかのタイプの動作があります。それぞれを順番に行っていきます。
手の筋を伸ばす準備運動をしっかり行うことで、体の動きの通りが良くなります。中国人はこの状態を気脈が通る、経絡が開く、という様な表現で表します。
背中、肩、首、上腕等が緩み、スムーズに動けば動作は伸び伸びとなり、余計なブレーキがなくなり、動作が自然に軽妙で且つ力強いものに変化します。
肩や脇腹あたりのストレッチはこのような動作で行います。これはあくまでも一例ですが肩あたりの可動域の拡大に大きな効果があります。
ストレッチをするときに、肩や腕の各部にあるツボを押すとストレッチの効果をさらに高めることができます。
本日の練習にも前後の叉肩法を組み込みました。叉肩法は胯の切りを上半身全体を回す動作です。肩は回されますが、「肩を回す」という考え方で行うと本質からかい離します。腕は円錐型の軌道は描かずに平面で回る用意にします。
肩関節で回せるようになったら、肩甲骨より背骨寄りの場所を支点に回すようにし、さらに支点を体の奥に求めます。そうすれば感覚的な回転する腕の長さはどんどん伸びます。
コツはすこし腰を沈めることです。お尻を沈めて胯を折り、いわゆる中腰になりながら足腰で腕を漕ぎます。手をプロペラの様に回していると手のひらに手が充血し赤くなってきます。気血が手に巡ってきたという事です。
このようにした状態でバレーボールのアタックの要領で掌を顔面に当てると、目から火が噴きます。
上で回しの横バージョンです。両手はできるだけ平らな軌道を描いてください。真横から見ると30日の幅の中に入るようなイメージで両手を回します。
叉肩法を同方向で両手で行っています。理想は片手で行う叉肩法を同時に同じ方向に行う物です。これは海上に生息する哺乳類、クジラやイルカの仲間のように背骨を波打たせるように動かし、そのモーションで腕を回しています。水泳のバラフライの感覚です。
地支八卦
本日は、地支八卦の第一段を総復習し最後に地支八卦第一段の最後の動作「纏」を練りました。
開
捧
扽
探
捩
挑
蓋
纏
本日は、地支八卦の開捧扽探捩挑蓋を復習してから最後に纏を新たに追加しました。
本日は
- 開
- 捧
- 扽
- 探
- 捩
- 挑
- 蓋
の発力の仕方、要訣、用法を復習しました。体を浮かせず腰を沈めたままで足の力で初力すること、柔らかい身法を使うこと等共通の事柄から、それぞれの技撃的意味まで解説をしています。
八卦掌は円周上を優雅にしなやかに舞う柔らかなイメージのある内家拳の門派ですが、花垣武学研究会が練習する地支八卦系列は動作に技撃的要素が伴います。中には相当に剛の風格の動作も存在します。
本日は「纏」を新しくレパートリーに加えました。纏は先ずは攻撃を払い、その動作をはじいてしまわず、字の如く、絡める、または纏わりつかせて、裏拳により反撃する動作です。攻撃してくる対象は手でも足でも関係ありません。
打ってきたものを受けて絡めたままにする、それが「纏」の広義の意味です。攻撃を絡めたままにすることにより、重心を制御でき、攻撃の第二波を防ぐことができるようになります。またさらに深く纏を追求すると、腕や足を絡めるだけに及ばず、相手の体や首、服や頭を絡めていくことにより、打が「拿」(極め技)や「摔」(投げ)にも変化していきます。
地支八卦第一段を流して撮影した動画がありますので以下にいくつかの動画を貼り付けます。
本日のまとめ
本日は地支八卦の第一段を練習しました。本日は愛知県豊川市御津生涯学習センターの会議室を借りて頂き冷房の効いた環境で練習できました。
またホワイトボードを用意いただいたので、本日は練習カリキュラムと、練習の要訣を文字に起こしながら練習できました。中国は皇帝と文民官僚が支配する官僚と文化と文字に国と言われています。
実際には全体としては識字率は高くなく、朝廷から禄をもらう一部の階層が文化を担っていたわけですが、中国武術も中華文明の中の一つであることから文字で考える部分が多いです。文字を確認しながら練習することで中国武術の理解はさらに深まります。
本日の愛知県は今年一番の最高気温のお天気でした。既に梅雨明け後の感覚は無くなり、夏真っ盛りの酷暑となっていますが、空が高くなり始め、既に日が短くなり始めました。夏も折り返し地点に来ているという事です。
暑い中で練習する際には、日差しの強い時間をさける、日陰を利用する、風通しの良いところを選ぶ、水分をたくさん取る、休憩時間を多めに取る、吸湿速乾性の高いウェアを着る、等工夫しながら快適な練習ができる様心がけて武術を愉しんでください。