本日は2023年月8月20日(日)です。本日は愛知県豊川市御津の御津生涯学習センターで八卦掌の練習を行いました。
2023年8月20日の練習内容
本日の練習内容を紹介します。本日の練習内容は以下の通りです。
放鬆功
本日も練習の初めは放鬆功からです。本日は練習したいカリキュラムがあるため、ファンソンは少し少なめにしています。
体の周りで手をふる甩手を100回程度行いました。腰と胯の可動域と霊活性は中国武術の出来栄えに大きな影響を与えます。腕の振りを借用して、腰と胯の動きをよくするよう回数を積み重ねます。
鞭桿を使ったストレッチ
今回は次に鞭桿を使ったウェストのストレッチを行いました。鞭桿は白臘桿を1m程度の長さにカットした棒のことです。これを背中に担いで肩の角度を固定し、体を左右に回します。肩の角度をこていすることにより、これらの動作はすべて腰と胯の霊活性をたかめるためにあるものであることを理解します。
腰のストレッチも大事ですが、胯部や鼠径部の動きも重要ということで腰と胯の運動と表現しています。日本人には腰と胯の明確な定義がないのか、腰が、といった時の範囲が曖昧模糊としていますが、中国人の考える腰は英語のウェストと合一する概念です。
中国人の世界ではわかることでも、日本の方にはなかなかなじみがないものがありますのでそこはひとつづつ解説を入れながら練習を行っています。
舞花棍
今回は、中国武術の動作、概念は、徒手と兵器が不可分であるということを理解し、身体操作のレベル向上につなげていただくために、棍を使って舞花棍という動作を練習しました。
舞花棍、棍をだいたい30センチくらい話して持ち、上腕か脇に棍を当てながら、棍の両端がすべて上から下に回るように回転させる動作です。
足は両足をくっつけてたち、棍は両足のすぐそばを通過するようにします。
必ず脇に棍を当てて回転させます。腰と跨を必要最低限回転させればスムーズに回すことができます。棍の動きは縦回転にします。体は前傾させず、顔は正面を向いたまま、中盤と上盤を水平に回転させ、その勢いを肩や手に伝え、棍が回る慣性を殺さずに動かせば自然に回るようになります。
棍を使ったものを舞花棍、槍を使ったものを舞花槍と呼びますが内容は同じです。また双剣や双刀、その他軟兵器を使ったものも同様の力道を使って操作しますので一つできればすべてに通じることができるようになります。
逆に言うと舞花棍の要領を得ていなければ何をやっても大したものにはならないということです。できるようになるかどうかは要点を理解することと回数をこなすかどうかにかかっています。
要点を理解しそれを踏まえて回数をこなす人はできるよになり、そうでない人はできない状態が続く、ということになるわけです。
転掌
これまで豊川市の練習では、直線状を歩く躺泥步を練習してきましたが、本日は躺泥步を円周上で歩む転掌を練習しました。
外歩は内に微扣し裡歩は直進するという過程を繰り返し、疑似的に円周上を回る歩法です。上半身は外手は肘をみぞおちの前に置き、手首を立てます。裡手は円心に向け、肘を下にして伸ばし、中指を天に向けます。目線は裡手の手の甲を通じて円心を見ます。
その状態で円周上を歩く、それが転掌です。
八大綱
本日は転掌を行ってから八大綱の練習も行いました。
単換掌
程派高式八卦掌の一番の基礎になる換掌である単換掌です。外歩を大きく踏み出し扣歩にしながら円心に向かって手を出し、その後反対方向に転身しながら胯と膝をひらきつつ手を開き、外歩のほうに重心を移動してから裡歩を前進し、坐虎式を作りながら転身を行うという動作です。
双換掌
裡手で塔手してから手を翻し、その後外歩で高掃腿を行い一周してから双撞掌を打ち、外手の肘を下に下ろし、その後外手を天に向けてから裡手を地に向かって打ち落としながら姿勢を落とし、体を開いて、片足を前に出しつつ大きく体を前後に開いて蘆手をしてから足を前進させ方向転換を行います。
順式掌
裡手を翻しつつ、裡歩を扣歩とし、その後外歩を擺歩にして方向転換を行います。独立式になり、肘を膝の上に置いてから、弓歩になり、掌打を打ちます。
その後反対の方向に反対の手で横掌を打ち、その後は一歩前進して両手で甕を抱えるような動作をします。それからいちど立樁式をしてから烏龍擺尾掌で方向転換を行う動作です。
順式掌の動作だけでは方向転換が行われないため、後ろに烏龍擺尾掌を加えて換掌とします。
本日の練習のまとめ
本日は愛知県豊川市御津の御津生涯学習センターの会議室で八卦掌の練習を行いました。体温超えの気温が続く中空調の効いた研修室を準備頂き練習をさせていただきました。
本日練習した順式掌は八大綱の中では動作が複雑で、仆步が含まれるため負荷の高い動作ですが、これが足腰の粘り強さを養成する良い練習になります。取っ組み合いになったときの最後の力はこれらの練習で培われるものです。程派八卦掌の特色がよく出ているのではと思います。
今回は、御津生涯学習センターからも、定期的な生涯学習の活動ということで紹介をしないかと言うお声もいただきました。大変光栄に思います。今後はまた仲間が増えてきたらいいなと思っております。