日々の練習

今日の練習 八卦掌 2019年12月21日

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今日は寒いですがスキッとした空気の中で練習できました。

今日の練習20191219
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練習内容 2019年12月21日

中国の風景中国の風景

本日の練習は以下のメニューで行いました。

暖身

肩伸ばし

拉筋(ストレッチ)

基礎十二式

甩手式

揉球式

七星起式

掩手式

穿掌式

探掌式

擺扣穿掌

擺尾掌

蹋步穿掌

盤肘

崩拳

左右逢源

転掌

單換掌 右8週 左8週

雙換掌 右8週 左8週

順式掌 右8週 左8週

背身掌 右8週 左8週

その後適宜64週

合計128週円周上を回りました。

柔身連環八卦掌の練習システムにおける転掌の意味

中国の風景中国の風景

私が練習している八卦掌は、程派高氏八卦掌とも言われますが、正式名称は「柔身連環八卦掌」と言います。柔身連環八卦掌の最大の特徴は、円周上を回る転掌(尹派とその近縁支派では走圏といいます)と、直線状を往復する地支八卦という六十四種の単招法を並行して練習することにあります。

地支八卦は、高義盛公が中国北部のさまざまな門派から、有用な技法を取り入れ、六十四手の攻防技法として整理したものです。こちらを練習する目的は、用法を学ぶことにあります。つまり、「柔身連環八卦掌之用」の部分に当たります。相手がどのような攻撃をしてきた場合、どのように受け、防ぎ、どのように打つか、を左右交互に練ります。発展型として「本手」という対練招法につながっていきます。

攻防技法として用法を練る地支八卦では、残念ながら、打撃力を高める、内勁を練る、体を作るという作用はさほど期待することはできません。

柔身連環八卦掌において、転掌を練る目的は八卦掌の技法を用いた過敵応用ではなく、体を作る事、つまり、內勁を練ることにつきます。內勁は内功、内力とも言い表すこともできます。英語ではそのままinternal powerと表現します。

福建から沖縄に伝わった白鶴拳の書「沖縄伝武備志」にも「内勁」についての記述がみられることから、内勁は、北派だけにある独特の概念ではなく、中国武術全体の一般的で普遍的な概念であると考えられます。

内勁を練ること

中国の風景中国の風景

転掌を練ることはすなわち、内勁を練ることあり、体の運転方法を練習することです。転掌は「柔身連環八卦掌之運」の部分となります。

  • 運=操作、運転、回し方
  • 用=使い方、使用法、用い方

中国人は、運用と2文字熟語としてこの二文字の漢字を使いながらも、運と用についてそれぞれの明確な意味の差異を理解し、適切に使い分けます。日本人にはこれは多少難しいです。なぜならは、日本人は漢字文化と中華文明を大陸から輸入し、本来使用している大和言葉の上に借用し漢語由来の単語を使用しているにすぎないからです。

私は、この直接的に「用」するためではない転掌を練ります。なぜかというと、練習することによる効用が、投下する労力と時間の浪費を上回ると考えるからです。

やっていただければわかりますが、柔身連環八卦掌の要訣を正しく守り転掌を練れば、下半身だけに限らず、背中、肩、腕に至るまで強い筋肉痛が襲い掛かります。転掌は見た目はぐるぐる回っているだけと思われるかもしれませんが、実際には非常に大きな運動強度を伴う練習方法です。

そしてこの転掌を練る目的の武術的本質は、「打撃力の養成」にあります。

まとめ

中国の風景中国の風景

中国武術は中華文明の中で発展した技撃術であり、技撃を藝術に昇華させた伝統芸能であります。老師に言われたことをただ黙々と練習する、これでも成果はできるようになっています。ですが、もし練習の目的と要点を正しく理解し、知識を成熟させて知恵となし練習をすれば、成果はとても大きくなります。

そのためには、中国武術だけではなく、中国の文化、言葉、文字、伝統、歴史をも総合的に学習し理解を深めていかなければなりません。

私は中華文明をより深く理解するために、中国の古典に親しんだり、中国の食文化を食卓に取り入れたり、さまざまな方法で試行錯誤を続けています。これからもこの姿勢は続けていくつもりです。

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