中国武術の便利なところ、皆さんは何だと思いますか?結論から言うと、中国武術の便利なところは、「いつでもどこでも練習できる」ということです。
今回はいつでもどこでも練習できるという中国武術の特徴について解説します。
いつでもどこでも練習できる中国武術
中国武術はいつでもどこでも練習できます。これについてもう少し深く掘り下げて解説します。いつでもどこでもできることについての具体的な内容は以下の通りです。
いつでも練習できる
日本武道は練習時間を予め打ち合わせて、武道館や体育館を予約したりして練習することが多いようですが、中国武術は野外で練習することが多く、いつでも練習できます。雨の日でも軒下を使えば何とか練習をすることができます。
体を叩いたりして大きな音を出す練習を夜中にするのは近所迷惑になるので余りふさわしくありませんが、基本的にいつでも練習できます。通勤や帰宅途上に道端ですこし練習する、このようにしてすこしづつ功を練ることもできます。
練習時間を区切る際も、1時間や2時間といった時間を設ける必要は必ずしもありません。
呼吸法だけなら10分あれば練習できます。隙間時間を活用して練習できるのが中国武術の特徴です。
どこでも練習できる
中国武術は道具を使わないので一人練習であれば暗いところでも練習できます。跳躍技法や大きな移動を伴う練習には広い場所が必要ですが、牛一匹が横になるだけの広さがあれば練習できるカリキュラムはたくさん存在します。
自由な服装で練習できる
中国武術のいいところは好きな服装で練習ができることです。他の武道や格闘技では一応定型のユニフォームのようなものがあります。中国武術でも競技の際には表演服を着る選手が多いですが、練習する際のスタイルは自由です。
動きやすい服装であればどんな服装で練習しても武術です。中国人はスーツと革靴でさっと練習する人もいるくらいです。
手ぶらで練習できる
中国武術は武器由来の身体操作法で戦うと他のブログで解説したことがありますが、徒手の練習であれば手ぶらで練習できます。練習には、ストレッチ、立ち方、フットワーク、呼吸法、単式練習、套路、イメージトレーニング、站樁、等がありますので器具不要で練習できます。
自重を生かした筋トレを行えば、身一つでトレーニングが可能です。中国武術の練習はフィジカルな練習だけではなく、打坐(瞑想法)等もあるため練習体系は多様性に満ち溢れています。
一人でも練習できる
中国武術は一人練習のカリキュラムが豊富です。一人で好きな時間に自分のペースで練習できるのが中国武術の強みです。日ごろ仕事が忙しく、練習時間は夜9時以降しか確保できない、と言う方なら、だれかと一緒に練習するのはなかなか難しいですね。
中国武術では単式練習、套路等、様々な一人練習用のカリキュラムがありますので、自分の好きな時間に一人で練習し上達することができます。
誰でも練習できる
中国武術は運動強度を調整することにより老若男女どなたでも練習できます。
- 武器の操作法を覚えたい方
- 護身術を身に着けたい方
- フィットネスとしての題材を求めてる方
- 健康寿命を延ばすための運動を求めている方
- アスリート、選手として活躍したい方
- 中華文明を理解するためのきっかけを求めている方
- 何かの趣味で交友関係を広げたいと考えている方
- ダイエットしたい方
様々な方が練習できます。運動神経と才能と体格に恵まれた一部の選ばれたアスリートのためだけに存在しているものではない生涯学習の一環として一生楽しめる余暇活動となります。
いつでもどこでもできる中国武術のまとめ
本日は中国武術のメリットである、いつでも、どこでも、手ぶらでも、一人でも、誰でも練習できるというメリットについて解説しました。「仕事が忙しくてまとまった時間を取れません」と言う方もいるでしょう。中国武術を愉しむには、そもそもまとまった時間を取る必要はありません。
自宅から勤務先に移動する歩行を中国武術の練習にしてみてください。空気を吸って吐くという「息をする」という生理的行動を中国武術の練習にしてください。会社からの帰宅途中にあるベンチでストレッチをしてください。
毎日の生活を工夫し、生活を練習にしてください。他の武道はよくわかりませんが、中国武術はジムや武道場を借りる必要はありません。着替える必要もありません。正面に礼をする必要もなければ、武道場を出たり入ったりするときにいちいち礼をする必要もありません。
日本の方で、現地では使われない「把式場」というかしこまった名詞を使って練習場所としている方もいるとかいないとかあるようですが、中国武術では動こうと思ったところが練習場所です。ちょっとした軒下で運動をしている人もたくさんいます。
道着と言う概念はありませんので普段着や練習しやすい服装で気軽に練習しましょう。中国武術はそれすなわち「生活習慣」です。だから「練習する時間がありません」ということは現実的にはありえないと思います。