今日は無風、底冷えがない夜です。先ほどから小雨が降り出しています。今日は久しぶりに通背拳の基本功を練習しました。
目次
今日の練習内容
今日の練習内容は以下の通りです。
暖身 拉筋
今日も基本功練習前に、首回し、肩伸し、腰回し、指のマッサージ、足の裏と指のマッサージなどを行いました。そして肩、上腕、前腕の穴位(いわゆるツボ)を押したり、腕と指をぶらぶら振ったりする体操を行いました。
中国人はこのような運動をかなり時間をかけて行います。「それでは練習始めます!」「イチ、ニッ、サン、シ」というような個人の進度、体調、気持ち、柔軟性、疲労度、ペースを無視した方法は基本的には行いません。
一折上半身、中半身の放鬆の感覚を掴んだら、次は下半身をほぐします。ベンチに足をかけ、大腿部を揺すったり、摩擦したり、つま先を掴んで顔側に引き寄せたり、また戻して大体部とパンパンと叩いたり、自分の体調と会話します。
蹓腿(踢法)
正踢腿
擺蓮腿
時間の都合、体調に合わせてカリキュラムの種類、数量は柔軟に調整します。何を何回やるということを固定化させてしまうことはよくないです。その日の気分、体調に合わせて、臨機応変に回数は変えていいです。グループでやるときも同様です。10人いれば10通りの運動強度があります。
通背拳基本功
活根門という放鬆功の練習です。
甩手 50回程度
叉肩 後回し 20回×左右
叉肩 前回し 20回×左右
腕回し(横) 20回
両腕回し 20回
揺肩法(両手)20回
揺肩法(划手) 20回
伸肩法 20回
吊袋法 20回
悠盪垂 20回
劈山 10回
自由なコンビネーションの練習
今日はだらーんと緩んだ両腕(雙臂)を振り回したり、突いたりする動きと関節極め、摔を組み合わせて自由に踊ってみました。
相手がどんなことをしてくるのかわからないという想定で敵からの攻撃を想定する、を考えれば考えれるほどわけがわからなくなってきたので、普通のパンチとかをしてくる、という風に、想定モデルをごく単純化(そんなことはしてきませんが)して踊ります。
- 相手のパンチを叩き落としたり、巻き込んで絡め取りながら、手を相手の後頭部の後ろから回して顎をひっかけて倒しながら倒れてバランスをまさに失っている相手の顔面に、温まった手のひらでバレーボールのスパイクを「バッチーン」打ちつける。
- 相手のパンチをはじき出しながら、中指を突き出した拳を腹部に当てていき、当り始めてから握り込んで内臓を掴むような位置でインパクトを突刺す、それを防いでくるので上から鞭のようなしなる手刀を肩甲骨に落として肋骨の中に掌がめり込むまで止めないイメージでやってみるなど。
等等。想像しながら自由に動きます。
あとは、4歩歩く途中で5発パンチを打ったり、5歩くらい歩きながら7発撃ったり、割り切れない歩数と打数をやってみる。打は右、左、と交互に打たず、拳→肘→靠や、上腕で打つなど試行錯誤です。
中国武術の達人は「中國武術很好用,但不好練」という人がいます。以前この日本語らしき文言を見たことがあります「中国武術は使うのは簡単だが、練習するのが難しい」となっていました。
おそらく本意は「中國武術很實用,用法很簡單,一看就可以做出來,但功法,這個不好練出來、要時間練」日本語にすると「中国武術は実用性に優れていて、用法は簡単簡単、みたら誰でもすぐできるようになる、だが、功についてはこうはいかない。練るのは簡単ではなく長い時間と手間を要する」という意味になると思います。想像ですがおそらくそうです。
まとめ
今日は、体の力がよく抜けて、穿掌がよく貫いて出て行ってくれました。手の長さは物理的に決まっていますが、意識は物理的限界を超えて、指先の先まで突き抜けていくようです。調子が良いときには技術的な試行錯誤を行って技術を研究していただければと思いいます。
私が通背拳の基本功を学んだ経緯について、および私の師叔田貝康弘師叔について、以下の記事で少し紹介しています。