今週土曜日は雨こそ降らないもののすっきりしないお天気でしたが、本日は快晴で気持ちの良い秋晴れとなりました。
今日は10:00~12:00まで神宮東公園にて八卦掌の練習を行いました。
2020年9月27日の練習内容
本日の練習内容は以下の通りです。
放鬆功
本日は午前中の練習となりました。午前中は体の調子が出来上がっておらず、腱や筋肉が緩み切っていない時間帯です。まずは上半身の放鬆功を行い、肩回り、背中、首あたりを緩め可動域を広げる練習を行いました。
先ずは肩や背中のストレッチです。肋骨回り、脇腹、背中、首回りまで伸ばして緩めていきます。これをただ「肩」の可動域を広げる柔軟体操としてしまってはもったいないです。肩だけではなく胴体の深いところまでストレッチを行っていきます。ストレッチする部位は「全体」です。どの筋肉、どの部位とは限定しません。
ストレッチがある程度できたら、次に甩手(シュワイショウ)の動きを行って、腕自体の重み、遠心力や重力と体全体の協調性により背中や肩、腕をさらに緩めていきます。世間話をしながら50回程度行えば良いと思います。膝のクッションを使いながら全身を動かすようにすれば効果的です。
上のシュワイショウの次は、腕を左右に振り回していきます。まずは小さな動きから始め体の緩みを感じながら徐々に動作を大きくしていきます。痛みと気持ちよさの真ん中あたりの状態を探しながら、腕自体の重みだけで振り回します。顔は前のままキープしてもいいですし、体と一緒に動かしてもらっても構いません。
これはシュワイショウという名称の動作ですが、腕が振り回される過程でウエストが回ります。腕を振る動作で上半身や腰跨までを動かしていこうというのがこの基本功の主旨です。
基礎十二式
本日も準備体操の次は基礎十二式で体を作りました。
- 甩手式
- 柔球式
- 七星起式
- 掩手式
- 穿掌式
- 探掌
- 擺扣歩穿掌
-
擺尾掌
本日は基礎十二式から8種類の動作を練習しました。
甩手式
柔球式
七星起式
掩手式
穿掌式
穿掌は手を上に突き出しているだけのようですが、動作の出発点は腰や跨の深いところにあります。そこから上に突き上げていくことで、肋骨回り、背中、脇、肩あたりも伸ばしていくことになります。上半身全体を伸ばしていくイメージで行ってください。
探掌式
探掌で重要なことは、背中を開くことです。背中を開けば全身が鬆開していきます。両手が前後方向に動きますが、胸は張らないことです。背中を張ってもだめです。胸は含め、背中が開く。背中が開くことで頭の中が開き、全身が開きます。
擺扣穿掌
擺尾掌
出来れば体を水平まで持っていき、蓋する手はできるだけ遠くまで出します。後ろ脚の踵が地面から離れても問題はありません。弓歩→仆步→弓歩に移行する際、高低が無いように注意しながら練習してください。
淌泥歩
転掌を練るには、淌泥歩が正確にできることが大前提です。程派八卦掌では「走」(歩くこと)に淌泥歩という歩法を使います。前足が地面に接するかしないかの状態をキープしながら足を前に送り、足の前面(踵ではない方)から着地します。
着地するまでは、ほとんどの体重を後ろ脚にかけることになるので、見た目よりも下半身への負荷が高いですが、慣れると自然にできるようになります。
腰を落とした状態での移動や重心移動がスムーズにできるようになり、技撃的にも意味があります。また下半身の筋肉を鍛えるトレーニングにもなります。
単換掌
本日も地支八卦の練習を行わず、転掌と単換掌の練習を行いました。
転掌はまず自分が想定する北の方角(好きな位置を北に設定してください。体育館なら舞台側、武道館なら正面、座敷であれば上座方向を北側とする、等自由です)を設定し、そこから東南の場所からスタートします。
本日はまずは転掌の基本形を作ってから歩き始めましたが、慣れれば歩きながら上半身の形を作ってもらっても問題ありません。本日は
- 下半身の跨の角度の修正
- 手の伸ばし具合(墜肘になる程度)の調整
- 上半身の角度の調整
等を行いつつ16週程度回りました。歩幅は広めにとったり、狭くとったり自由に調整していただいて構いませんが、下半身を強化したい場合、姿勢を低く、歩幅を広くとることをお勧めます。基本の形を崩さない範囲内で挑戦をしてみてください。
北京の孫志君老師が非常に美しく模範的な転掌をされています。教材の一例としてYouTubeのリンクを貼り付けます。参考にしてください。
本日のまとめ
本日は、快晴のスポーツ日和の中、八卦掌の練習を行いました。本日は、体を開くこと、形を作りながら、放鬆をすること、体の奥から緩めていくこと、等重要項目を解説、実演して練習しました。
気候や時間帯、環境も最高の状態で練習でき、技術の向上に集中できたと思います。これから11月頃までスポーツに適した気候が続きますので、週末はぜひ屋外での運動を楽しんでみてはいかがでしょうか。