中国武術

中国武術上達のコツ ~好きなものを練習する 好きこそものの上手なれ~

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中国武術を愛好する皆さんは日ごろどんなカリキュラムで練習をしていますか?

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柔軟体操、基本功、套路、対打、兵器、中国武術には様々な訓練方法が用意されていますが、私が中国武術を効率よく上達したいと思う皆さんにお勧めする練習方法は、「好きなものを練習する」或いは「その時にやりたいな、と思ったものを練る」事です。本日は好きなものを練習するメリット等を解説します。

好きなものを練習するメリット

サッカーのゲームサッカーのゲーム

好きなものを練習するメリットは以下の通りです。

楽しい

好きなものを練習する最大のメリットは楽しいことです。楽しい練習は良いものです。練習が楽しいとまた続けてやろうというモチベーションになり、どんどん技術が上達します。楽しい運動は気分をもポジティブなものにし、人生全体の充足が高まります。

集中力がでる

人間は自分が興味あること、好きなことをするときにはものすごい集中力を発揮できます。中国武術やスポーツも同じく、自分が好きな練習をしている間は所謂「ゾーン」と言う状態に入り、覚醒した状態に入り込み時間の感覚を忘れるほど集中します。覚醒し、集中している時は非常に心地よく、自己肯定感が強まり、記憶力もあがり、練習のパフォーマンスが高まります。

充実感が出る

好きな練習をすると好きでもない練習を言われたままにやる時と比べて充実感が出ます。もし基礎練習が終わった後、自由練習タイムがあるなら、自分が一番やりたい練習をしましょう。もし好きなことを習っていいのなら一番興味があるものを老師にリクエストしてみましょう。

投下労力対効果が高い

好きなもの、やりたいことを練習すると集中力がアップします。集中力がアップしている時は記憶力が高まり、投下する労力と時間に対して得る物が多くなります。一定の投下労力に対する成果が多く、効率の良い練習をすることができます。

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好きなものを練習するデメリット

テニスの選手テニスの選手

ここまで好きなものを練習するメリットを解説しましたが、好きなものだけを練習することには注意点もありますのでこれらを紹介しておきます。

練習内容が偏る

好きな練習をするのは楽しいものですが、好きな者だけ練習していると練習内容に偏りが出ます。苦しい練習や辛いけど重要な練習を避けてしまい功がならない可能性があります。

ムラがでる

練習内容が偏ると同様ですが、好きな練習しかしないということは、練習体系にムラが出てしまいます。武器は現代には不要だからやらない、体が硬いので蹴りはやらない、では、功夫がつきません。

これは指導者が学生のウィークポイントを適切に把握し、不足する練習を強化するように指導することで解決できます。武術の指導者は学生の強み、弱みを見抜き技術を底上げできるだけの指導能力が必要です。

オーバートレーニングになる可能性がある

好きな練習は気づかないうちに回数をこなしてしまいがちになります。技術向上には反復練習は欠かせませんが、同じ動作を何十回、何百回と繰り返すと、疲労が蓄積し、部分的なオーバートレーニングになり、それがエスカレートすると痛み、そして休息しても取れない炎症と言う形で症状が進行し、最悪パフォーマンスに悪影響を及ぼします。

適切な回数、負荷について常に意識し、体に疲れが残らないようにケアをしっかり行いながら練習してください。

武術に対する視野が狭くなる

好きなものを練習する=好きなものしか練習しないとなりがちです。こうなれば練習内容が限られてしまいます。そして同時に練習内容だけではなく、興味範囲が好きなものだけになってしまい、武術に対する視野が非常に狭くなります。

  • 自分の老師がやっていたことだけを真似する
  • 自分の好きな門派の技術だけを研究する

では最高でも自分の老師止まり、普通は老師の劣化版にしかなりません。中国武術全体の研究、発展をするために必要な俯瞰的で客観、公平、公正な目線での比較と評価をする観点が欠落してしまい、偏見に満ちた目線で中国武術を偏視するようになります。

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まとめ

テニスの選手テニスの選手

本日は中国武術の練習において、好きなものを練習することについてのメリットやデメリットなどを解説しました。

練習は苦しいだけでは続きません。好きなものを練習してください。ただし好きなものを練習するときには練習の目的を明確にしてください。そして好きなものをやりながら技術向上を行っていきましょう。

好きなものを練習することはとても重要ですが、好きなものだけを練習していると偏りが出る場合があります。ですから苦手感のあるものもこっそり取り入れて全体のバランスをとり、全体のレベルの底上げも忘れないようにしておきましょう。

中国武術はスポーツとして、護身術として、養生術として、余暇活動として、一生涯楽しめるものです。是非中国武術も厳しい練習の中に楽しい練習を取り入れてみてください。

本日のブログが皆様の武術生活の参考になれば幸いです。

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