日々の練習

今日の練習 八卦掌 御津生涯学習センターにて 2024年4月28日

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本日は2024年月4月28日(日)です。本日は愛知県豊川市御津の御津生涯学習センターにて八卦掌の練習を行いました。

2024年4月28日の練習内容

本日の練習内容を紹介します。本日の練習内容は以下の通りです。

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首のストレッチ

練習の初めはまずは恒例となっている首のストレッチからです。首は臂は筋肉が密接につながっているため、首回りが強張っていると勁を発する際にブレーキがかかってしまいます。

横向きにしたり、回したり、両手で頭を抱え込んだりして首の裏の2本の筋を中心に緩めたり伸ばしたりします。

甩手

首のストレッチの後は、シュワイショウを行いました。当会の練習は負荷の低いものから高いものへ順番に行っていきます。この動作は練習の体系の中ではもっとも負荷の少ないものです。

力を抜いて腕に流れる液体の重みを感じながら腕を前後に振ります。すこし慣れてきたら膝で漕いで遠心力を強めます。ちょうどブランコを漕ぐ要領で行います。

こちらはもう一つの甩手のパターンです。体の周りを電電太鼓の要領で腕を振る動作です。はじめは腕を重みでぶらぶらと振るだけにします。少し慣れてきたら膝のクッションを追加してこぎます。

顔は正面を向いたままのパターン、ウェストを回しながら行うパターンなどいくつかあります。手全体がしなりはじめ、縄のようになってくれば出来上がりです。ずっと腕を振っていると手の起点がだんだん体の奥に移動していくような錯覚を持つようになります。

自助推拿

首をストレッチし、シュワイショウをした後は、自分でおこなう推拿をおこないました。

推拿とは中国語で、マッサージなどを包括した概念ですが自身で首回り、肩、背中を伸ばしたり叩いたりして、力の通り道を広げるイメージで行います。

脇腹を伸ばしたり、つまりのある部分を自分でもんだりマッサージしながら滞っている部分を見つけてそこを開いてく作業です。

暢通血脈という言葉があります。これは血脈、つまり気血の通りをよくするという概念です。気血、つまりは気の流れがスムーズになるために行います。

気とはなにかそれは一種の熱量や力の概念です。この気の概念を活用し技撃や導引に使っていこうというのが中国武術や養生功の発想です。

下半身の拉筋

上半身を簡単にストレッチした後は、下半身の拉筋に移行しました。まずはアキレス腱とふくらはぎを伸ばすストレッチから。つま先を真正面にむけて体を前に前傾します。ポイントはつま先を外に向けずに真正面に向けることです。

次に壁ちかくに足を近づけ、できるだけ壁に近い位置に踵を置いてそれから体を立たせます。これで足首のストレッチ、ふくらはぎの可動域をさらに広げます。

腰くらいの高さのものに足を置いて足を延ばします。まずは軸足のつま先を真正面に向けてた状態からスタートします。上の足のつま先は自分のおでこに向かうように立てます。膝は伸ばすことが望ましいですが多少曲がっても問題ありません。

地支八卦

放鬆功の系列の練習をした後は地支八卦の開、捧、探を練習しました。本日のテーマは「整勁」でした。「整体発出来的勁」を意識して練習しました。

開は、手を添えつつ、胯をすこし回転させながら体重を少し後ろに移動し、そのあと後手を差し出して差し込みつつ上歩し、両手を開にしてから両掌を縦にして大きく前進する動作です。

ポイントは大きく前進すること、横方向の歩幅を一直線にすることです。どれくらい前進するかというと、1m程度が目安です。開にした手はひかずにその位置から前に打ち出します。

全身の力を強調し統一し調和して動くことが大事なポイントです。

棒は斜め前に向かって強い扣歩で足を出し、斜め前に穿掌をして搭手してから外領をしてから斜めに進みながら双抱掌を打ち出す動作です。

重要なポイントは開と同じく大きく前進すること、そして、整勁、全体の力を使うことです。

探は、後手を穿して搭手して、そのあと一歩前進しながら手の甲を上にした穿をだしてから、縦掌を中段に打つ動作です。

整勁とは

今回は整勁の概念について解説を行いました。まず整勁とは何かについて説明しますと、「用整個身體發出來的勁」(全身全てを使って発する勁)のことを言います。

または「整體的力量發出來的勁」(全体の力で発する勁)とも言えます。ここででてくる整体とはどのような意味かというと「全て、全部、あらゆる、」という普通の修飾語です。通常、整体的という言葉がどのような使われ方をするかを例を挙げて説明します。

  • 整体的世界的経済状況
  • 整体的生態循環
  • 整体的血液循環與新陳代謝
  • 整体的人口分譜変遷的趨勢
  • 国内的融資金額遷移的整体分析

というような使われ方をします。「体を整える」「整体(体の歪みを正す)」という意味ではないということです。

ですから、整勁を練るという場合には、体全体を通して出る力を練るという言い換えができます。私の認識では整勁は中国北派武術では門派にかかわらず論じられるものです。

そもそも勁とは、意、気、力、つまり意念、気の概念を含んだ頭、首、肩、臂、肘、腕、手、指、胸、背、腹、腰、胯、腿、膝、脚、足、指まで全てを配合し強調し、調和して発するものです。

これを認識して練習すれば、おのずと六合となり、意と気と力の一致ができます。これが功、つまり功夫に繋がるということを説明し、中国武術を練る多くの目的の中の一角を占めることを解説しました。

本日の練習のまとめ

本日は愛知県豊川市の御津生涯学習センターでの練習となりました。本日のテーマは「整勁」。概念を解説し、具体例を示し、それを既存のカリキュラムの中に落とし込んで意識しつつ練習するという行程を組んでみました。

内容が深くなっていることを好ましく思っています。中国武術を中国人と同じ目線で理解するには中華文明を母語レベルで認識する必要がありますが、それはおいおいやっていくとしてまずはそのきっかけを作っていきましょう。

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