皆さんは普段中国武術を練習する際にはどのような時間帯に練習していますか?早朝に練習するべき、夕刻に練習するべき、サラリーマンならいついつに練習時間に設けるのが良い、等いろいろ話を聞いたことがあると思います。
今回は中国武術を練習するにあたって適する時間帯について解説します。私の経験から導き出した主観も入っていますが、スポーツ科学的に根拠のある説を交えて解説をしたいと思いますのでぜひ最後まで読んでみてください。
目次
中国武術練習に最適な時間帯
中国武術練習に最適な時間帯は以下の通りです。
10時00分から12時00分
午前10時から12時の時間帯は武術の練習に比較的適した時間帯です。朝目覚め、朝食を食べ、身支度を整えて生活をする上で調子がかかってきたころの時間帯だからです。まだ一日の疲労が溜まっていませんが、深層体温は上がりきっていない時間帯でもあります。
この時間帯に行うべき練習は午後の本格的な練習に備え体のコンディションを整えるためのものにするのが理想的です。持久力をつける練習、軽いストレッチ、比較的負荷は低いが体の力を呼び起こすもの、などを取り入れるのが良いと思います。
16時00分から18時00分
午前10時から12時の時間以外に練習に適した時間帯といえば、夕刻の16時から18時です。
この時間帯は人間の深層体温が最も高い時間帯であり、脳も体も最も活動的な時間だからです。オリンピック競技の記録も午前より午後に行った競技のほうが最高記録を更新しやすいというデータもあります。
午前の練習後に昼食をとり、午睡を終えた後15時ごろから再活動をはじめ、16時から18時の時間帯に、技術的な練習、難度の高い練習を取り入れるのが良いとされています。
この時間帯に技術的な最大値をアップできるようにするというのが合理的な練習スタイルです。夜間に練習を行わない場合は、この時間帯の練習が一日の締めくくりとなるため、最後に筋力トレーニングやストレッチ、クールダウンをセットで行い、練習による疲労を散らす内容を含めるのが望ましいです。
20時00分から21時30分
昼間に会社勤めをしている方は上で紹介した時間帯を練習時間に設定することは難しいと思います。そのような場合、夕食後しばらくしてからの夜間の時間帯が練習に最適な時間となります。
夕食直後の練習は推奨できませんが、おなかがこなれた状態で練習すれば問題ありません。一日動き回った体はよく動くはずですし、適度な運動は睡眠の質を向上させる効果があります。
ただし練習時間が遅くなりすぎると脳が覚醒してしまい、クールダウンの時間が遅くなってしまうため睡眠の質に影響を与えます。遅くとも10時には練習を終了しゆっくりと入浴するのが望ましいです。
サラリーマンですと大体このような時間帯に練習できる日を週3日程度確保できれば運動能力と技術が維持されるのみならず生活全体のバランスを取りながら徐々に上達をすることができます。
私の練習時間
ここでは私が普段練習している時間帯を紹介します。残業があるときとない時で異なりますが、大体は以下の2種類の時間帯が練習時間です。
18時00分から19時00分
一日のフルタイムの勤務を終えて帰宅するのが17:30頃、それから着替えて一息ついて、18時から公園で練習を開始します。
ストレッチしたり軽く習ったものを復習し、気づけば大体1時間くらい経っています。体にエンジンがかかってきたころで練習は終了。帰宅し夕食を取ります。このくらいで練習をやめておくのがポイントです。疲れが蓄積せず飽きずに無理なく続けることができ、結果上達していきます。
春から夏場だとまだまだ外は明るいです。練習を終えて夕食をすませばそのあとは自由時間です。本を読んだりテレビを見たり、家族と談話したり、就寝時間までゆっくり過ごすことができます。
20時30分から22時00分
サラリーマンをしていると夕方1時間くらい時間外勤務をしてから勤務終了というなることがあります。その際には帰宅後夕食をとりしばらく休憩したあとの20時30分ごろから練習をしています。
この時間に練習すると練習が終わったらすぐにお風呂に直行できます。ただし練習時間は10時を超えないほうがいいと思います。10時を超えると脳の興奮が24時になっても収まらず寝つきが悪くなるからです。
残業のあるサラリーマンの方、通勤時間があって帰宅時間が遅くなる方におすすめの時間帯です。
中国武術練習に最適な時間帯のまとめ
今回は中国武術練習に最適な時間帯について解説しました。
アスリート、選手として日々練習を中心に生活している方、会社勤めをしながら武術に打ち込んでおられる方、留学や短期特訓で武術を研鑽されている方様々な方がおられると思いますが、自分にあった練習の体系をぜひ見つけてみてください。
中国人は中国武術と仕事と家族との団欒をバランスよくまとめるのがうまいです。我々も仕事、家族団らん、勉強、練習、娯楽、休息とバランスをとって充実した武術ライフを過ごしましょう。