様々なスポーツには、それぞれに適した服装があります。今日は中国武術に適した服装についてお話をしたいと思います。
現地人の練習着
まず、現地の中国人がどのような服装で中国武術を練習しているかを紹介します。ズバリ、普段着です。完全な普段着。仕事に行く服装の方、ジャージの方もいますが、スーツの方もいます。公園で練習するグループの人は、表演服を着ている方も見えます。
特に何も制限なく各自が好きなものを練習着にしています。体育学校での練習着はジャージがメジャーです。夏場はTシャツ、ポロシャツなどなど。動きやすい服装であればこだわる必要はありません。
おすすめの服装
私がお勧めする服装は、以下のとおりです。
ゆったりとした大きめのカンフーズボン
私は、ゆったりした大きめのサイズのカンフーズボンをお勧めしています。中国武術は、関節の可動域を大きくとる伸びやかな動きが要求されます。中国武術の下半身の柔軟性に対する要求は特に厳しいです。その可動域でも差し支えないゆったりした服装が理想的です。
伸縮性のあるものでも問題ありませんのでジャージもおすすめです。
吸湿速乾の材質
夏場は特に吸汗力、速乾性の高い材質のシャツをお勧めします。服装の快適性は、練習の集中力に大きな影響を及ぼします。ファストファッションの安物でもいいので、化繊でできた軽量で汗がすぐ乾く材質を選びましょう。
木綿のTシャツは吸湿性は高いですが撥水性が乏しく、一度汗をかくと乾くのに時間がかかります。一度汗を吸った木綿のシャツは不快で肌にまとわりつきます。以前は肌着は木綿が良いと言われていましたが、現在は繊維技術の向上により木綿より軽量で吸水性、撥水性がよい材質のシャツが安価に手に入ります。
ゆったり大きめのズボン、ジャージもOK。できれば速乾性のものを。
×おすすめしない服装
中国武術の練習におすすめしない服装は以下の通りです。
ジーンズ
おすすめしない服装ダントツのNo.1ジーンズ、ジーパンです。木綿でできており重く、伸縮性がありません。汗を吸うと乾かず、洗濯も面倒です。また、体系にフィットしたデザインが多いため、可動域を制限する可能性が高く、中国武術に全く向いていません。
熱を発散することもできないため、下半身が蒸れてとても不快です。着ている服のせいで、武術の動きが阻害され、不快になり、悪い癖がついてしまうなんて最悪中の最悪です。
空手着
おすすめしない服装No.2は空手着。これも、木綿でできている物が多く、伸縮性がありません。また動きをしたときにバシュッと音が出るタイプの物を着ると自分が良い動きができていると勘違いしてしまうことになるためよくないです。
生地が暑いため汗を吸うと乾かず、洗濯も面倒です。
以前、空手をされてた方で、武道や武術は空手着が良いという刷り込みからか、空手を着て中国武術を練習されていた方がいらっしゃいました。基本的に、空手と中国北派武術では要求される動きが異なりますので、服装をよそから持ってくるというのはいかがなものかと思います。
表演服
普段の練習には、演武の際に使用する表演服はふさわしくありません。その理由は、
- 表演服はポリエステルか絹でできており、キメが細かいため通気性が悪い。暑いです。
- 洗濯が面倒 しわがよりやすく洗濯が難しい。
- ほつれやすく耐久性が低い。
- 普段使いには高価
です。表演服は演武用に大事にとっておきましょう。
ランニングシューズ
ランニングシューズは、ジョギングの衝撃吸収のため、靴底が厚く作られており、これも中国伝統武術には不向きです。バランスを失い、足首をくじく原因になります。靴はそこが薄く足首が自由なものを選んで練習しましょう。
裸足
論外です。中国武術の蹴りは、靴のつま先で蹴る技術が多く含まれており、裸足では成立しない構成です。さらに、裸足は足の指の骨折や、破傷風を招く恐れがあり、足場の悪いところでは足の裏が痛いじゃないですか。
砂利の駐車場で中国武術の動きを裸足でやってみればすぐわかります。夏場にアスファルトの駐車場で裸足で武術の練習をすれば足の裏がやけどします。武術は靴を履いてやるものです。
ジーパンは最悪。空手着もおすすめできません。表演服の普段で良くないです。
ランニングシューズはダメ。裸足は論外。
まとめ
今日は、服装について自分の考えをまとめました。スポーツ、武道に限らず、それぞれの求める動きにはそれぞれに適した服装があります。中国武術には中国武術に適した服装と靴があります。今後おすすめのズボン、シャツ、シューズ、トレーニング用品があれば紹介していきたいと思います。