本日は2021年月6月20日(日)です。本日も9:00~11:00の時間に名古屋市熱田区の神宮東公園で練習を行いました。
2021年6月20日の練習内容
本日の練習内容を紹介します。本日の練習内容は以下の通りです。
歩行
午前中の練習は、まず「歩行」から練習を始めています。まずは噴水の周りを2週歩いて回りました。
放鬆功
歩行を行った後は、恒例通り放鬆功を行いました。当会の放鬆功は体の上から下に向かって行います。理由は気を上から下に沈めていきやすくするためです。練習によっては合同で準備運動を行うところもあるようですが、当会では放鬆功にかける回数、負荷はそれぞれ自由に設定しています。
首回りを緩めたら、次は縦に腕を振る甩手を行いました。この動作は負荷が少ないので練習の前半に持ってくるようにしています。
縦の甩手の次は体の周りを回す甩手を練習しました。この動きを利用して筋肉と健の強張りをすこしづつ解いていきます。
甩手のあとは、立木を使って腕をストレッチした後、五行通背拳の叉肩法という放鬆功を借用して肩と上半身を緩める練習を行いました。叉肩法では腕全体が円錐型の軌道にならず、一面の円運動になるように心がけます。また足から指先まで一体化した動作を行う必要があります。「肩関節の回転」だけにならないようにしてください。
下半身のストレッチ
上半身の放鬆功のあとは、下半身のストレッチを行いました。腰程度の高さの台に足を乗せて大腿部をさすったり、伸ばしたり、アキレス腱を伸ばしたり一式のストレッチを行いました。
本格練習前にしっかり体を隅々まで刺激を与えておくことはケガを防止するとともに、運動の反応性の向上に役に立ちます。その後の技術的練習でのパフォーマンス向上にも寄与します。
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基礎十二式
放鬆功のあとは基礎十二式を3つ行いました。
甩手式
本日の甩手は、腕をしっかり振る事、下半身と連動して腕を振ることを意識して練習しました。
柔球式
揉球式の手はおおきなボールを作るような形で手を動かすことを意識して頂きました。揉球式で注意するポイントは
- ぺしゃんこの球にならないこと
- 横に細長い球にならないこと
- 硬くならないこと
- 硬くならないが適度な張力を保つこと
- 全身の協調を保つこと
- 動作は下半身で導くこと
などです。架子を低めにすれば下盤をねる効果はさらに高まります。
七星起式
七星起式はいつもは片側のみ行いますが、気分転換と左右の負荷均等化のために逆の方で練習してもらって構いません。八卦掌では基本的に左右対称の動作を練りますが、中国武術では必ずしも左右対称の動作を要求しません。
人間の臓器は胃や肝臓、心臓が左右均等に配置されているわけでもなく、脳が分担する制御範囲にも左右の差異があるという研究結果が出ています。利き腕も異なり、武器も利き腕で持つことが多いです。
淌泥步
本日も足さばきの確認のため淌泥步を練習しました。足の前部分から着地して腰を落とした状態で前に進むことを意識して練習しました。
地支八卦
本日は、地支八卦の第一段の六番目の動作にあたる「挑(Tiao)」を練りました。
挑は字の如く、上に撥ね上げる上げる動作です。動作の手順は以下の通りです。
- 搭手で受ける
- 外領で腕を封じる
- 一歩前進しながら相手の懐に入り込み、肘全体で上腕を持ち上げる
- 後手で掌打を打つ
- もう一度掌打を連続して打ちこむ(弓歩)
となります。ポイントは、外領で相手の腕を封じるときにはできるだけ根元を制御するようにすることです。そして懐に入り込む時には大きく深く入り重心を奪うこと、そして、脇から肋骨を伸ばさせるようにすることです。
このようにすれば掌打が脇腹に決まりやすくなります。相手は入り込まれるのを嫌い、一歩下がって掌打を避けようとするため、それをもう一度追い込んで掌打を打ち込みます。
勁に蓄と発という一見相反する動作を含ませなければなるため動作的にもそろそろ難しくなります。內勁と運勁を器用に使えるようになればできるようになります。內勁をうまく運用するには、身法が重要です。身法は基本功と放鬆功で練ることができますので、「基本功が重要だ」というところに回帰します。
本日のまとめ
名古屋は梅雨の真っ盛りで最近は雨のお天気が続いていましたが、本日は梅雨の晴れ間の気持ちいいお天気となりました。動作の用法解説として、接触せざるを得ないところはありましたが、全般的にソーシャルディスタンスを取りながらの練習を行いました。
これからも蒸し暑い日が続きます。適度な休憩、水分補給、撥水性の高い服装、風通しの良い場所、練習時間など、練習の環境には気を付けて練習を行ってください。練習の環境を整えれば、熱中症や障害の防止、集中力の向上などが図られ、練習の効用がグンと高まります。
中国武術の練習体系には、体に負荷を掛けない運動や生活の知恵がふんだんに盛り込まれています。例えば、
- 満腹や空腹時に練習をしない
- 就寝直前に練習しない
- 寒いところでは暖かい服を着て練習する
- 水分をたくさん取る
- 準備運動を十分する
等です。体に優しい練習方法については、各自指導を受けている老師に一度訪ねて頂ければと思います。