中国武術

中国武術上達のコツ ~現地の老師に良い物を習う方法~

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中国武術を練習されてる方は、日本で日本人の老師に習ったり、現地に住みながら中国の老師に習ったり、日本から定期的に現地へ行って通ってらっしゃたりいろいろな方法で練習をされていると思います。

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本日は、私の体験談と知見をもとに、現地の老師からいいものを習う方法を紹介します。結論からいうと、どの程度のものが習えるかは、こちらに掛かっています。

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現地の老師からいろいろ教えてもらう方法

中国の風景中国の風景

現地の老師からいろいろなことを教えてもらう方法は以下の通りです。

信頼のおける人に紹介してもらうこと

基本的には今でも一見さんお断りの世界です。老師が信頼を置いている方を探り当て、その人と懇意になり、紹介をしてもらいましょう。公園や公共の施設を借りて、オープンな教室を開いている老師でも、できれば知人に紹介をしてもらった方が良いと思います。初めて老師に会うときは予約をして付き添ってもらいましょう。またそれが難しい場合、紹介状を書いてもらいましょう。

この場合、途中で脱退したり、連絡なしに音信不通になることは絶対に避けてください。紹介した人の面子を潰すことになり、業界に名前が知れ渡り、将来に禍根を残します。

こちらの技術、知識レベルを上げること

現地の老師は、こちらのレベルを見極めて、教授内容を変化させます。「せっかく現地まで足を運んだのにあまり教えてもらえなかった」という方がいらっしゃるかもしれません。

状況を客観的に分析した場合、習う側の知識的、技術的レベルが高くなかった可能性があります。初対面の人に程度の高い内容を出すことは無いです。知識、技術レベルを上げてからまた習いに行きましょう。

現地の教授方法を理解すること

中国武術の練習方式を理解してください。外国人が習いに行くと物珍しいのでちやほやしてもらえることもありますが、基本的には自分がやるべきことを自分で見つけ練習し、指導をうけるというスタンスです。号令掛けなどを行わないことがほとんどです。

ボクシングジムの練習形態に近いと思います。ぼーっとしていると何も得ることはできません。やるべきことを見つけ、動きましょう。そのうち誰かが声をかけてくれます。

親密になること

先ほども申し上げた通り、一見さんお断りの世界なので、初めから濃い内容は習えないかもしれません。通い詰めているとだんだん教えてくれる内容が変化してきます。要するにどれだけ親密かで、教えてくれる内容が変わるということです。

言葉に精通すること

正直なことを言うと、言葉が通じない相手には面倒くさがってあんまり教えてくれないし相手にしてもらえません。もし老師や師兄に教養があれば、英語で習うこともできますが、英語を介すると、別言語が介在してしまい、間接的にしか感覚を習得できません。

最低限、国標準語はマスターしておきましょう。必須です。なぜか、それは標準中国語が話せて聞き取れても、老師が言っていることが聞き取れるとは限らないからです。

私の螳螂拳の老師は青島出身の山東人でした。成人してから台湾に渡ってきていたので方言が強く、一緒に習っていた地元の同輩ですら、老師が何を言ってるかよくわからないと言ってました。

通い続けること

一定の物を見に付けようと思うならば定期的に通い続けてください。何度も何度も通ってるうちに自然に心の距離が近づいてきます。そうなれば教えてくれる内容が変化します。

私は現在普段は日本でサラリーマンをやっているので、年に10回も20回も行くことはできませんが、最低2回くらいは通い、線香を上げたり、師兄と団らんを楽しんだりしています。

台湾の友人と台湾の友人と

2002年冬、私が語学留学から帰国する前、一緒に練習していた台北市立師範学院の同級生が陽明山の文化大学の下のところまで2けつのバイクで連れってくれました。この日はたしか中正記念堂のランタンフェスティバルに連れて行ってもらいました。いまでも連絡をとってる仲良しの友達です。

恒産があること(安定した経済的基盤)

恒産(安定した経済的基盤)がなければ恒心(安定して趣味に打ち込もうかという気持ち)はありません。まずは安定した経済基盤を築いてください。家族で2回程度、現地の老師を訪問しても貯金もできて何も困らない程度の収入があることが理想です。

じっくり腰を据えて練習すること

中国武術は上達に時間がかかります。例えて言うと、18年寝かせる上等のウイスキーの様です。初めはなかなか成果が出てこず焦ることがあるかもしれませんが、じっくり腰をすえてやってみてください。5年位やっていると成長曲線の勾配が強くなり、だんだんドライブがかかってきます。

心から興味あるということを示すこと

技術的なものだけを盗もうかという姿勢は見えないようですぐわかります。中国武術を心得る人間は、感覚に敏感です。食べ物や生活習慣を外国のままにして、技術だけ習得するような器用ことは私にはできませんでした。

文化や習慣も含めて、すべてに理由なく関心が持てるようになれば、教えてもらったことは、まるで乾いた土に水がしみ込むように自分の中に浸透し吸収され、肥やしになると思います。

まとめ

中国の風景中国の風景

本日は一例として、自分の体験談をこめてお話をしてみました。日本の老師に武術を習われている方へ、もし老師のようになりたい、もっとうまくなりたい、と願うなら、自分の老師がたどった道よりも上に行かなければ2番煎じになるだけです。

以前別に寄稿した記事の以下のリンクに貼ります。一緒に参考頂ければ幸いです。

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